現在のITには、単なる効率化ではなく、企業内の情報共有や活用によるビジネスへの貢献が求められている。その象徴の一つであるグループウェアも誕生から20 年が過ぎ、クライアント・サーバー型、Web 型、SaaS 型など機能も含めて様々な製品が開発されている。その中で数年前までは中小規模向けとされていたWeb 型に、Lotus Notesのアーキテクチャ開発に携わったエンジニアたちにより開発された、本格的なエンタープライズ向け製品が登場した。
Lotus NotesやVAX Notesの開発に従事したエンジニアが集結
アリエル・ネットワークは、旧ロータス社のLotus Notes や旧DEC社のVAX Notesの開発に従事していた5名のソフトウェア技術者により、2001年に設立された。2002年には国内初となる分散コンピューティング対応のグループウェアを開発し、2004年にはモバイルコンピューティング推進コンソーシアムとのシステム共同開発に参画している。そして2007年8月、正式リリースされたのが大企業向けWebベースのグループウェアパッケージ「ArielAirOne Enterprise(アリエル・エンタープライズ)」だ(図1)。
アリエル・ネットワークのプロダクト・マネジメント部ディレクターの高塚直樹氏は「単にスケジュール、タスク、掲示板、電子会議室、伝言メモ、ファイル共有や企業情報ポータル機能を提供する製品ではない」と話す。事業やビジネスモデルに応じ、しかも大企業が求める複雑で多様なシステム要件に対応した、企業独自の情報共有アプリケーションの開発が可能だ。同時に、組織や個人権限に応じたアクセスコントロールなど、高度なセキュリティ集中管理機能も提供する。
また、同社取締役でCTO の井上誠一郎氏は「当初からWebベースで開発し、いわゆるWeb 2.0の技術であるAJAXを採用した。当然、外部を含めた様々なWeb サービスとの親和性が高く、新技術にも柔軟に対応可能だ」と拡張性の高さを語る。
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ITイニシアティブ編集部(ITイニシアティブヘンシュウブ)
経営・ビジネス・ITをつなぐ実践情報誌「IT Initiative」編集部
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