AIガバナンス協会(以下、AIGA)は、2023年12月15日に初回の総会において理事を選任し、本格的に活動を開始した。
AIGAは、企業と社会がAIを活用して持続可能な成長を遂げるために、多様なプレーヤーがAIガバナンスのあり方を議論できる場を創るべく設立された任意団体。初回の総会には合計29名の正会員が参加し、テクノロジー、HR、保険、コンサルティング、金融といった多様なバックグラウンドを有する以下5名を協会理事として選任したという。
代表理事
- Robust Intelligence 共同創業者 大柴行人氏
- リクルートホールディングス 取締役 兼 常務執行役員 兼 COO 瀬名波文野氏
- 東京海上ホールディングス 常務執行役員CDO グループデジタル戦略総括 生田目雅史氏
- スマートガバナンス 代表取締役CEO・京都大学特任教授・弁護士 羽深宏樹氏
- 三菱UFJフィナンシャル・グループ 執行役常務 デジタルサービス事業本部長 兼 グループCDTO 山本忠司氏
今後の活動方針について、AIGAは国内外で検討が進む政策的な枠組みの動向や、変化する技術環境を捉えつつ、企業のあるべきAIガバナンスに関する共通理解の醸成、また、AIガバナンス実現のための政策や制度枠組みの提言を行うとしている。具体的には、以下の4領域での活動を実施するべく対応するワーキンググループ(WG)を立ち上げ、産業横断での議論を推進するとのことだ。
- 企業のAIガバナンスに関する知見の交換・共有(AIガバナンス実装WG):AIガバナンスの先進企業事例や、有識者からの知見紹介を行う研究会を実施
- 「AIガバナンス行動目標」の策定(行動目標WG):AIGAが自主的に定めるAIガバナンスに関する大枠のアクションプラン「AIガバナンス行動目標」を、国内外の政策動向などを踏まえて策定
- 政策形成の議論への参加(政策提言WG):政府政策案へのパブリックコメント提出などを通じて、政策形成の議論の場に意見を届ける
- 認証・標準等の制度的な枠組みの議論(認証・標準WG):AI関連の標準への対応や「AIガバナンス認証制度」の枠組みについて、有識者の知見も交えて検討・提言を進める
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