SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

最新イベントはこちら!

Data Tech 2024

2024年11月21日(木)オンライン開催

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けの講座「EnterpriseZine Academy」や、すべてのITパーソンに向けた「新エバンジェリスト養成講座」などの講座を企画しています。EnterpriseZine編集部ならではの切り口・企画・講師セレクトで、明日を担うIT人材の育成をミッションに展開しております。

お申し込み受付中!

EnterpriseZine(エンタープライズジン)

EnterpriseZine編集部が最旬ITトピックの深層に迫る。ここでしか読めない、エンタープライズITの最新トピックをお届けします。

『EnterpriseZine Press』

2024年秋号(EnterpriseZine Press 2024 Autumn)特集「生成AI時代に考える“真のDX人材育成”──『スキル策定』『実践』2つの観点で紐解く」

特集:年末特別インタビュー

【特集】激動の2023年をどう振り返る? 企業のITリーダーたちが語る足跡、そして2024年への展望

2023年末特別インタビュー:CIO/CISO編


「正解」の無い時代だからこそ共創を通じた価値創出へ
(NEC 小玉浩氏)

2023年を振り返って

 2023年は、テクノロジー、とりわけ生成AIの進化により、ビジネスモデルや人の意識に影響をもたらしています。NECは先進技術を社内業務・研究開発・ビジネスにおいて積極的に利活用していく方針を掲げており、2023年は生成AI活用の促進・進化に向け、様々な取り組みを展開しました。

 5月にCIO/CISO直下にNEC Generative AI変革オフィスを立ち上げ、社内で安全安心に生成AIを活用するためのサービス「NEC Generative AI Service」を開始。既に3万人以上が利用し、またグローバルパートナー企業とも連携し、60近い社内システムとのAPI連携も実現。7月にはNECが開発したLLM(大規模言語モデル)を発表、お客様への提供と社内利用を開始しました。

 サイバーセキュリティの領域でも、進化するサイバー攻撃に対し、AI Red Team、AI Blue Teamでサイバー対策の高度化にチャレンジしています。また、社内で活用事例を表彰するアワードの開催など、「生成AIをあらゆる領域に浸透させる」をキーワードに、全社でAIカルチャー醸成に向け活用を推進しています。

NEC
執行役 Corporate EVP 兼 CIO 兼 CISO
小玉浩氏

数多くの企業の情報システム開発に従事し、ビジネス部門責任者を経て2019年4月よりCIO・CISOとして、経営、IT、プロセス、データ一体となったコーポレートトランスフォーメーションを推進。国際基準に沿ったNECグループのセキュリティ強化を図り、継続的に信頼される企業を目指す。また、大学や高専、資格認定機関であるISC2と協定を結ぶなど、セキュリティ人材の育成にも力を入れている。

2024年の展望

 2023年は「人と技術の関係」が変わる歴史的な年となり、2024年も引き続き、前例にない規模や速度で世界は変化し続けると思います。こうした不確実性の高い時代に勝ち残る為に、私は「自ら実践すること」が重要だと思います。

 NECでは全社の変革、“コーポレート・トランスフォーメーション”を、ITインフラの整備やデジタル化だけでなく、社員が自律して実践し続ける意識を育て、文化として根付かせる、企業変革と捉えています。そして、自社をゼロ番目のクライアントとする「クライアントゼロ」の考え方のもと全社変革を強力に加速し、自社で蓄積した経験や知見をお客様や社会に提供してきました。

 「正解」の無い難しい時代。社会価値の創造に向けて自社だけでできることは限られています。NECは産官学連携などを通じ、小学生など未来のDX人材育成プロジェクトや地域でのDX人材創出など、共創を通じた価値創出にも積極的に取り組んでいます。

 2024年度も、パートナー様やお客様、教育機関など、多様な方との共創を通じ、自社、お客様、社会のDX化に貢献していきます。

重要インフラを担う東芝グループとして重要な節目
(東芝 下田秀一氏)

2023年を振り返って

 今年はサプライチェーンの脅威を痛感した1年でした。社内インシデントと違い、自社でコントロールできる範囲が制限される中で、初動(リスク判定)を行わざるを得ない、
という難しさもあり、取引先と共に管理の高度化にも取り組んできました。

 また、当社はデジタル技術を活用して様々な分野にイノベーションを起こすべく、インフラシステムのサービス化・リカーリング化を進めるDE、データを柱としたビジネスやプラットフォームに資するDX、量子技術を活用した産業創出に向かうQX(クォンタムトランスフォーメーション)を見据えて活動しています。

 そのいずれにもサイバーセキュリティ対策は必要ですが、それだけでは不足と感じております。抑え込むセキュリティ対策だけでなく、データを流通させるトラストの仕組み、その両輪が重要と考え、その戦略・具体化に向け注力してきました。

東芝 サイバーセキュリティセンター ゼネラルマネジャー
東芝デジタルソリューションズ
サイバーセキュリティセンター ゼネラルマネジャー CISO
下田秀一氏

クラウドサービス開発、ビックデータ基盤開発、IoTエッジコンピューティング、AIプラットフォーム開発の責任者を経て、2019年よりセキュリティガバナンス業務に従事。情報セキュリティ、製品セキュリティの部門長を歴任し、東芝グループ全体のセキュリティガバナンス、オペレーション、人材育成を統括しつつ、事業会社のCISOも兼任。NPO日本ネットワークセキュリティ協会(JNSA)理事、特定非営利活動法人日本セキュリティ監査協会(JASA)理事。

2024年の展望

 世界情勢含め、ますます不確実性が多くなり、中小企業へのサイバー攻撃や工場を狙った攻撃が今年以上に増加し、さらに人を狙った詐欺行為も増加してくると思います。

 AI技術の進歩、DXの進展に合わせ、脅威に対するセキュリティ戦略と、新たなトラスト戦略をアジリティ高く進めていきたいと思っております。

 加えて、2024年は経済安全保障法案が施行される年であり、重要インフラシステムを担っている東芝グループとして、法で定められたリスク管理措置にきちんと対応していく重要な節目と捉えています。

次のページ
ヒトとITの接点や関わり方が大きく変わり始める年へ (富士通 福田譲氏)

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
特集:年末特別インタビュー連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)

「EnterpriseZine」(エンタープライズジン)は、翔泳社が運営する企業のIT活用とビジネス成長を支援するITリーダー向け専門メディアです。データテクノロジー/情報セキュリティの最新動向を中心に、企業ITに関する多様な情報をお届けしています。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/article/detail/18961 2024/01/31 16:25

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング