SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

最新イベントはこちら!

Data Tech 2024

2024年11月21日(木)オンライン開催

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けの講座「EnterpriseZine Academy」や、すべてのITパーソンに向けた「新エバンジェリスト養成講座」などの講座を企画しています。EnterpriseZine編集部ならではの切り口・企画・講師セレクトで、明日を担うIT人材の育成をミッションに展開しております。

お申し込み受付中!

EnterpriseZine(エンタープライズジン)

EnterpriseZine編集部が最旬ITトピックの深層に迫る。ここでしか読めない、エンタープライズITの最新トピックをお届けします。

『EnterpriseZine Press』

2024年秋号(EnterpriseZine Press 2024 Autumn)特集「生成AI時代に考える“真のDX人材育成”──『スキル策定』『実践』2つの観点で紐解く」

Workday Rising

AI開発を始めて約10年……生成AIを実装した今、Workdayが変える「人事・財務システム」の常識

「責任あるAI」の問題にはどう応える? AI時代のユーザーに必要な精神とは?

 企業の人事・財務管理を統合的に支援する、エンタープライズマネジメントソリューションを提供するWorkday。2024年9月16日~19日の期間に米ラスベガスで開催された「Workday Rising」にて、次世代AIモデルやAIエージェントなど、生成AIを実装した数々の新機能を発表した。開催期間中、同社のAI責任者を務めるキャシー・ファム(Kathy Pham)氏に、Workdayが歩んできたAI開発の道のりや、生成AIによって同社の製品が人々の働き方をどう変えるのか、インタビューを行った。

Workdayは10年前からAI開発に取り組んできた

 今でこそ、世間はAIの進化に大きな期待と関心を寄せており、ベンダーは続々と生成AIの新機能実装や製品開発に取り組んでいるが、Workdayはここ数年の生成AIブームが起こる以前から、AIの開発には多額の投資を行ってきた。

 「Workdayは、約10年前から本格的なAI開発に取り組んできており、数々のモデルを構築してきた」と、同社でAI責任者を務めるファム氏は語る。また、AI開発を加速すべく、技術を有するスタートアップの買収も積極的に行ってきた。そして2020年からは、LLM(大規模言語モデル)の研究と開発にも注力しているという。

 Workdayの新技術は、ユーザー企業や社内のWorkdayユーザーチームであるWoW(Workday on Workday)から寄せられる要望・フィードバックを取り入れながら開発されている。たとえば、「思い描いた通りのレポートをなかなか生成できない」や、「現行の機能では、(人事の)採用担当者の目にかなう候補者を見つけるのが難しい。候補者をわかりやすく可視化したい」などといった要望だ。

 また、ユーザーエクスペリエンスチームは、ユーザーがWorkdayの製品をどう利用しているのか現場で観察し、「何が機能し、何が混乱を引き起こしているか」を記録して製品チームに共有している。

ChatGPTがコンピューターとの対話を変えたように、「人事・財務システムとの対話」を変える

 今回のRisingでは「Workday Assistant」をはじめ、Workday製品で初となる生成AI機能が発表された。

 生成AIの技術をWorkdayに実装する以前、同社が感じていた最大の課題は、「現場のユーザーが抱える、財務や人材に関する重要な問題をどう解決するか」だったとファム氏。これまで、ユーザーからは「Workday内での検索機能が使いづらい」「従業員の給与明細を比較する際、いくつものボタンをクリックする必要があり手間がかかる」などといったフィードバックも寄せられていたという。財務や人事のような、専門的な領域の課題を解決する機能を提供するためには、ただ生成AIの技術を実装するだけでは不十分だ。

 この問題を解決したのが、Workday Assistantである。自然言語で、「給与明細を見たい」「他の給与明細と比較したい」「ボーナスの構造を知りたい」などと指示するだけで、目的の情報を即座に得られるようになった。

 「Workdayは創業時(2005年3月)から強固なデータ基盤を構築し、その後、内部での開発や買収を通じて、AIを構築するための力を培ってきました。ここ数年は特に、お客様の要望をもとに、皆さんが現場で抱える問題の解決に真剣に取り組んできました。今では、ChatGPTが人とコンピューターの対話方法を大きく変えたように、Workday Assistantによって人事・財務システムとの対話が変わるのではと、大きな期待が持てるようになりました」(ファム氏)

次のページ
「4つの“AIエージェント”」がビジネスプロセスそのものを変える

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
Workday Rising連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

森 英信(モリ ヒデノブ)

就職情報誌やMac雑誌の編集業務、モバイルコンテンツ制作会社勤務を経て、2005年に編集プロダクション業務とWebシステム開発事業を展開する会社・アンジーを創業した。編集プロダクション業務では、日本語と英語でのテック関連事例や海外スタートアップのインタビュー、イベントレポートなどの企画・取材・執筆・...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

名須川 楓太(編集部)(ナスカワ フウタ)

2022年よりBiz/Zineで取材編集や執筆を担当。2024年4月、EnterpriseZine編集部に加入。サイバーセキュリティ、データ・テクノロジーに携わる方、テクノロジーによる変革を牽引するCIOやCDO、CISOに向けた情報を発信します。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/article/detail/20381 2024/10/23 08:00

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング