小沢が首相になりたがらないワケ
今年は天下分け目の参院選が行われる。昨年8月の衆院選で308議席を獲得した民主党が参院でも勝利し、単独過半数を得られるかどうかが最大の焦点だ。とりわけ民主党幹事長の小沢一郎は、着々と布石を打ち、隠密、抜き打ちの地方行脚で大忙しである。
一方、永田町は、「陸山会」土地購入事件の話題で持ち切りだ。小沢本人の逮捕説まで流れている。確かに、この事件が政局に与える影響は大きい。だが、それより何より気になるのが、小沢の心臓病である。
小沢は1991年に狭心症で発作を起こして入院。狭心症とは、心臓に栄養を供給している冠動脈が狭くなり、酸素不足に陥って、胸の痛みや圧迫感といった症状を起こす病気である。それ以来、大好きだった煙草も止め、医師の指示に従って、毎朝6時半に起床し自宅周辺を散歩するのが日課となった。約2時間の昼寝も欠かさず、アルコールも控えているそうだ。
小沢が首相になりたがらないのは、衰えた心臓の負担となり、その激務に耐えられないからである。海部俊樹内閣が崩壊した際、経世会(竹下派)の会長だった金丸信から後継首相になるよう命じられたが、当時、49歳だった小沢は、心臓病を理由に首を縦に振らなかったという。