SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

最新イベントはこちら!

Enterprise IT Women's Forum

2025年1月31日(金)17:00~20:30 ホテル雅叙園東京にて開催

Security Online Day 2025 春の陣(開催予定)

2025年3月18日(火)オンライン開催

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けの講座「EnterpriseZine Academy」や、すべてのITパーソンに向けた「新エバンジェリスト養成講座」などの講座を企画しています。EnterpriseZine編集部ならではの切り口・企画・講師セレクトで、明日を担うIT人材の育成をミッションに展開しております。

お申し込み受付中!

EnterpriseZine(エンタープライズジン)

EnterpriseZine編集部が最旬ITトピックの深層に迫る。ここでしか読めない、エンタープライズITの最新トピックをお届けします。

『EnterpriseZine Press』

2024年秋号(EnterpriseZine Press 2024 Autumn)特集「生成AI時代に考える“真のDX人材育成”──『スキル策定』『実践』2つの観点で紐解く」

EnterpriseZine Press

【ガートナー調査】ITオペレーション部門の生成AI投資動向──I&O部門の54%がすでに生成AIに投資

Gartner バイス プレジデント, アナリスト キャメロン・ハイト氏

ITマネジメントの生成AIネイティブ製品の特徴とは

 また、「黎明期の山を登り始めた『マルチエージェントシステム』は、カテゴリーの枠を超える存在になりうる」とハイト氏は指摘した。AIエージェントは、生成AI時代に入ってから登場したもので、LLMを中核アーキテクチャーとしている。今は断片的なツール群でも、自律的に行動するソフトウェアエコシステムへの進化の過程で、AIエージェントは重要な役割を果たすことになるとハイト氏はみている。

 さらに、黎明期に登場したばかりの「生成AIネイティブ」の製品は、OpenAIがChatGPTの一般提供を開始した2022年11月以降に登場したもので、特定のカテゴリーに縛られないことを特徴としている。ソフトウェアベンダーの事業戦略の策定で重要になる要素の1つに、ターゲット顧客の選定がある。

 ハイト氏は「生成AIネイティブのベンダーは、便宜上ターゲット顧客を決めたとしても、顧客を近接するカテゴリーに拡張できる。そのため、起業時に想定したターゲット顧客に合わせた製品を開発する必要はない。古いユーザーインターフェースを使わなければならない従来型のベンダーと異なり、既存のテクノロジーのしがらみがない強みがある」と説明し、生成AIネイティブの条件を満たした企業の例として、オブザーバビリティの「FlipAI」「NeuBird」、インフラ自動化の「Structura.IO」「Brainboard」「InfraCopilot」「Firefly」「CodePal」の名前を挙げた。

ITオペレーション分野に登場した生成AIネイティブの企業 出典:Gartner(2024年12月) [画像クリックで拡大]

 また、テクノロジーへの投資では、生成AIネイティブかそうでないかは判断基準にはならない。他の製品と同様に、投資をした場合のコストと期待効果で決めるだけだとした。たとえば、3人のエンジニアが運用しているシステムがあるとする。候補に選んだ製品を導入することで、1人で運用できるようになるならば、投資可とすればいい。オープンソースソフトウェアが出てきた時、企業は一気に導入を進めるのではなく、少しずつ新しいテクノロジーの導入を進めた。生成AIの場合もそれと同じで、「ここは新しいテクノロジーを使えそう」と判断したところから、導入を進めていけばよい。

 これから投資をしようとする組織に向けては、現状と理想のギャップ分析を行い、ユースケースの特定から始めるのがベストプラクティスになると続けた。今の仕組みでできていないこと、もしくは解決にものすごく手間のかかることの中に、生成AIならできることがあるかもしれない。そのユースケースの特定で役に立つのが、「1. より良く」「2. より速く」「3. より安く」のどれにフィットするかを考えてみることだ。ハイト氏はこの順番で考えることが重要と強調した。

すぐに利用できるユースケースの特定で用いる条件 出典:Gartner(2024年12月) [画像クリックで拡大]

次のページ
生成AIのユースケース:ナレッジ活用からチケット管理まで

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
EnterpriseZine Press連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

冨永 裕子(トミナガ ユウコ)

 IT調査会社(ITR、IDC Japan)で、エンタープライズIT分野におけるソフトウエアの調査プロジェクトを担当する。その傍らITコンサルタントとして、ユーザー企業を対象としたITマネジメント領域を中心としたコンサルティングプロジェクトを経験。現在はフリーランスのITアナリスト兼ITコンサルタン...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/article/detail/21155 2025/01/10 10:00

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング