富士通とSuper Micro Computer(以下、Supermicro)は、富士通グループからGPUを搭載したSupermicroのサーバーのOEM製品を提供できる体制を構築するとともに、Supermicro製品向けのサポートとして水冷サーバーとGPUサーバーの保守を提供する保守・運用支援サービス「SupportDesk」、サーバーの管理を容易にする統合管理ツール「Infrastructure Manager」を2025年6月より提供開始すると発表した。
両社は専有環境における安全な生成AI活用に向けて、AIコンピューティング分野で実施している両社の戦略的協業を強化するという。またOEM製品の第一弾として「PRIMERGY GX2570 M8s」を6月より提供するとしている。富士通は、これらのOEM製品や保守、統合管理のサービスと富士通の企業向け大規模言語モデル「Takane」を組み合わせ、生成AIの活用基盤をトータルに提供するマネージドサービスとして、顧客が資産を保有せずに利用できるサービス型で7月より順次提供するとのことだ。
PRIMERGY GX2570 M8sは、10Uサイズの空冷と4Uサイズの水冷の2種類からなり、「NVIDIA HGX B200」を搭載し、大規模生成AIに適したサーバーだという。
SupportDeskでは、富士通グループが提供するSupermicroのサーバーに対して、エンジニア約4,000名と、全国約700ヵ所におよぶ常駐拠点の体制により、全国を対象に約2時間以内でのオンサイト対応を含むサポートを提供予定。専有環境のインフラ基盤を安心して利用できるとしている。
またInfrastructure Managerは、エンタープライズ企業が求めるサーバーの導入や監視、更新などのライフサイクルの管理を容易にするという。これにより、Supermicro製GPU搭載サーバーと、既存のx86サーバー「PRIMERGY」の統合運用管理が可能となり、顧客はミドルウェアやアプリケーションの活用に専念できるとしている。
富士通が提供するマネージドサービスは、これらのOEM製品や保守、統合管理のサービスに加えて、Takaneなどの生成AIモデルを包括し、必要なサイズの生成AIの活用基盤をトータルに提供するという。これにより、顧客は資産を保有することなく利用できるとのことだ。
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