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IBM zが「レガシー」ではない理由──z17に見る、AI時代のメインフレームの生存戦略

相次ぐ競合他社の撤退、IBMが投資を続ける狙いとは

IBMがメインフレームに投資し続ける理由

 2025年4月21日、「AI時代におけるメインフレームの進化と次世代への可能性」と題してIBMは、顧客向けにIBM zの最新戦略やz17を紹介するイベントを開催した。同社は「世界をより良く変えていく“カタリスト(触媒)”になる」とのパーパスを掲げており、実現に向けては顧客企業や社会にとって「IBMが役立っているのか」が重要な指標となる。「メインフレームを導入することが目的ではない。それを活用し、どういう成果が顧客にもたらされるのかをしっかりと考えている」と日本IBM 代表取締役社長の山口明夫氏は話す。

日本アイ・ビー・エム株式会社 代表取締役社長執行役員 山口明夫氏
日本アイ・ビー・エム株式会社 代表取締役社長執行役員 山口明夫氏

 IBM System/360が登場した1964年、この年には東京オリンピックが開催され、東海道新幹線が開業した。当時の新幹線「ひかり」は、それまで6時間半かかっていた東京・大阪間を約4時間で結んだ。その後も新幹線は進化し、1990年代には「のぞみ」がデビューすると、今では約2時間半で移動できるようになった。

 「(60年前に登場した新幹線を)レガシーで、お荷物だとは思わないでしょう。新幹線のおかげで素晴らしく、安定した移動手段を手に入れられました。そして、今でも進化し続けているのです。同じようにメインフレームもどんどん進化しています。なぜならば、メインフレームは世の中に必要とされているからです」(山口氏)

 市場の要望があるからこそ、IBMはメインフレームに投資を続ける。もし市場が不要と言うならば、メインフレームの生産も研究開発もしなくなるだろう。今もメインフレームには多くの要望が寄せられており、これからもそれに応えていくと山口氏は強調する。先述したように同社が公表しているロードマップは10年先までだが、既に20年先の姿も描いており、次世代のIBM zが登場すれば、さらにその先の姿を描いていく。これがずっと続いていくという。

 もう一つ、IBMがメインフレームを提供し続ける理由には、「多くの選択肢」を提供するという、IBMの使命感もある。企業のシステム環境にはIBM Powerサーバー、ストレージだけでなく、AWSやAzure、Google Cloudといった他社のパブリッククラウドはもちろん、他社製のサーバーも存在する。さらにはエッジ端末やIoTデバイスなども増えていくだろう。それらの上で動くソフトウェアがあり、ロボットなども活用される中、これらを適宜組み合わせて、顧客のパーパスを実現する。だからこそ、必要なものを顧客が選択し、組み合わせられる環境を提供することが極めて重要だと山口氏は強調した。

 顧客が、パブリッククラウドだけでパーパスを達成するほうが良いと考えるならば、IBMはそれを尊重する。一方、メインフレームだけでシステムを構築したほうが、経済合理性があり安定性も高い場合もあるだろう。そう判断したときには、メインフレームを選ぶことができる。

 企業がどのようなパーパスを以って、何に貢献しようとしているのか。それを実現するための事業計画はどうなっているのか。経済合理性や安全性だけなく、AI機能がどれくらい実装されているのかも考慮するだろう。「顧客の立場で考え、さまざまなものを選べるようにしたい」と山口氏。もちろん、IBMだけで多様な選択肢が提供できるわけではない。だからこそ、コンサルティングやSI、ソフトウェアなども含め、さまざまなパートナー企業との連携も強化していく

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IBM zは「レガシー」ではなく、「先進AI基盤」へ

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谷川 耕一(タニカワ コウイチ)

EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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