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EnterpriseZine Press

AIエージェント時代、“染みだす”情シスになれ──おざけんが語る組織の未来と我々に求められる変化

“人嫌い”なんて言っていられない 今後やってくる「裸の戦い」を勝ちぬくためのスキル

 企業のAI活用はまだ「表層的な段階にある」と話すのは、AI分野で幅広く活動する小澤健祐(おざけん)氏。AICX協会代表理事で、年間300回以上の登壇やメディア出演をこなしながら、日本HPやNTTデータグループのアドバイザーや経済産業省の「AX時代におけるスキルのあり方検討ワーキンググループ」の委員も務めている。AIエージェント時代に組織と働き方はどう変わるのか、必要な意識変革や情シスのあり方を訊いた。

AI活用は「作る」から「使う」、そして「任せる」へ

──2017年頃からAIに関する発信を続けてこられた小澤さんの目から見て、企業のAI活用はどのように変化してきたとお考えですか。

 2017年当初は、AIを「作る」要素が非常に強く、各社が何千万円もかけて、需要予測やチャットボット、画像認識などのAIを独自に開発していました。現場に届く前のシステム開発の段階で、求められるスキルもデータサイエンスなど限定的でした。

 その後、ChatGPTをはじめとする汎用的な大規模モデルが登場し、自前で作らずとも環境が整うようになって、作るから「使う」へシフト。それにともない、プロンプトエンジニアリングのようなAIを使いこなすスキルが注目されるようになりました。

 さらに最近は、「任せる」要素も強まっています。AIエージェントは、ゴールさえ設定すればAIが自律的にタスクを逆算して実行してくれるので、AIに業務を任せるためのマネージャー的視点が重要です。ただ、今はまだ任せる時代の入口に立ったばかり。使う段階が主流だと感じています。

一般社団法人 AICX協会 代表理事 小澤健祐(おざけん)氏

「要約止まり」では業務効率は変わらない、表層的な活用にとどまる現実

──日本のエンタープライズ企業におけるAI活用は、現在どの程度進んでいるのでしょうか。

 率直に言うと、議事録の要約、メールの下書き、プレスリリースの要約、キャッチコピーの作成、スライド構成の叩き台作りなど、大半は表層的な使い方にとどまっています。要約をAIに任せるだけでは、業務効率を飛躍的に高めることはできません。本当の意味で業務に組み込めている企業は、まだ多くないと思います。

 日本の大企業の7〜8割がMicrosoft Copilotを、2〜3割がGeminiを導入し、一通り運用しているものの、AIで本質的に売上を伸ばしている企業はほとんどないのが実情。ただこれは日本に限った話ではなく、アメリカでもベンチャーやIT産業以外では、状況はそれほど変わりません。

 表層的な活用にとどまっている原因は、旧来の業務プロセスが残ったままになっているからだと思います。これまでのDXは、経費精算が面倒だから経費精算ツールを入れる、といった「点」の改善の積み重ねで進んできました。そうした部分最適の結果、多種多様なSaaSを併用しているのが多くの企業の現状ではないでしょうか。

 一方、AIはあらゆる業務に活用できるので、全体最適の視点で考えることが重要。旧来の業務プロセスを白紙に戻し、「この業務は必要か、不要か」というところから設計しなおす「スクラップアンドビルド」で、BPR(ビジネスプロセスリエンジニアリング)をいかに進められるかが大事になってきます。

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AIエージェントによって“存在意義”が消える企業、そうでない企業

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この記事の著者

古屋 江美子(フルヤ エミコ)

フリーランスライター。大阪大学基礎工学部卒。大手通信会社の情報システム部に約6年勤務し、顧客管理システムの運用・開発に従事したのち、ライターへ転身。IT・旅行・グルメを中心に、さまざまな媒体や企業サイトで執筆しています。Webサイト:https://emikofuruya.com

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://enterprisezine.jp/article/detail/24213 2026/06/18 08:00

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