アウトコース低めの球を場外へアウトソース!(観客席は大熱狂)
人類は、もっと他力本願でもいいのではないだろうか?
もっともっといろんなことを
まかせて安心しちゃったらいいんじゃないかしら?
みんながこぞってそんな風に考えるようになったのか、
いまやあらゆる分野でアウトソーシングが花盛りです。
引っ越し業者はどこもすでに運び手をアウトソース化していて、
いま現場で荷物を運んでいるのはよく訓練された
サルやゾウやアリやパンダだといいますし、
プロ野球界ではチームのマスコットキャラクターの
アウトソーシングが進み、ほとんどのチームのキャラが
外惑星からやってきた生物になりました。
人類には不可能な動作をしたり音を出したりできるので
ファンからはとても好評なのだそうです。
そして、アウトソーシングの最新トレンドといえば
やっぱりあれ!
そう、コックリさんですね。
コックリさんはとてもお手軽な
思考のアウトソーシング手段ですし、
クラウドソーシングのはしりであるとも言えますね。
すでにいろんな国で、国家元首がこの手法をもちいて
政策決定をアウトソース化していることを
公言していますし、2010年はいよいよ
コックリさんの年になりそうな予感がします。
さて、コックリさんが思考のアウトソーシング法として
いかに優れているかを実証するために、
ここからの文章はすべてコックリさんで
書いてみようと思います。
コックリさん コックリさん おいでください
あ
ぶ
ら
あ
げ
コックリさんがお帰りになりました。
予定よりちょっと早かったのは
次の仕事があるからだそうです。
さすがは売れっ子のコックリさん。
iPhoneアプリにもコックリさんがあるのを
皆さんもご存じかもしれません。
これは、その瞬間にアプリを起動している
全世界の人間のタッチをすべて合成した方向に
10円玉型のカーソルが動くという壮大な仕掛けです。
コックリさんが指す文字盤は、ふつうのあいうえお表の
かわりにマヤの暦になっており、
これで未来を予測できると考える個人投資家が後を絶たず、
その破産もまた後を絶たないと
ニュースで紹介されたのをご記憶の方も多いのではないでしょうか。
ここに、過剰なアウトソーシング化の大きな問題が
ひそんでいるとみる人も少なくないようです。
2011年には、きっと誰もがコックリさんに頼ることをやめ、
自分の頭で考えるようになるのではないでしょうか。
そんな気がしてしかたがないのです。