DWH市場の変化をどうとらえるか
谷川:データウェアハウスやBIの専業ベンダーが総合ベンダーに買収されたり、Oracleのようなベンダーが新たにアプライアンス製品の提供を開始したりと、従来のTeradataの市場を脅かしつつあるように見えます。ここ最近の市場変化を、どのように捉えていますか?
コーラ-氏:今回のような市場プレイヤーの変化は、2000年から2001年にかけてもあったことです。その際には、新規参入もあったし、統廃合もありました。たとえば、Red BrickやInformixなどはその一例と言えるでしょう。現在は、そのころと同様なトレンドだと考えています。再びそういう状況の中にあっても、Teradataは技術面でリーダーシップをとり続けていきたいと考えています。それが、我々の基本的なスタンスです。

テラデータは、2007年にNCRから独立して以降も、さまざまな「業界初」を打ち出しています。2002年に発表したデータウェアハウスのリアルタイム性を高めた「Active Data Warehouse」というソリューションも業界初のもので、この考え方はいまでも競合他社の多くがいまだ持ち得ないものです。また2年前にはデータウェアハウスにいち早く100%SSDを採用していますし、Big dataに対応したアプライアンスも業界初でした。2011年5月には、SSDとHDDを組み合わせた仮想ストレージを組み込んだアプライアンスも発表しています。さらには、仮想化環境に対応したVMWare版も提供しており、これは企業にあるコモディティサーバーとストレージでTeradataを利用できるもので、企業におけるサーバーの使用率を向上させることができます。
このようにテクノロジーでのリーダーシップをとり続けていくことで、競合他社に対して十分に優位性があると考えています。さらに、いまでは大規模なアプライアンスだけでなくさまざまな製品をTeradataプラットフォーム・ファミリーとして提供しており、小さく始めることも、大きくて高性能なものをすぐに利用することもできるようになっています。
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谷川 耕一(タニカワ コウイチ)
EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...
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