データベース界隈では引き続きビッグデータ関連の話題があちこちで取り上げられていますが、今週はニューヨークでHadoop技術者のカンファレンスである「Hadoop World 2011」が2日間に渡って開催されました。Hadoopという言葉の流行とは別に、実際にHadoopを活用している企業はまだ世界的に見ても少ないだけに、導入にあたっての懸念材料、とくにデータセットのセキュリティに関する話題などが注目されていたようです。ビッグデータとセキュリティの関係はこれからも重要なテーマとなりそうです。
それにしても、Hadoopが話題になることが増えて、いっしょにあの黄色い象のマスコットも目にする機会が増えているわけですが、どうもあの目付きがコワイ、というかヤバイ雰囲気を感じてしまうんですが、皆さんはいかがでしょうか。
ぬおっ!? 新しいかたちのSQLデータベースに注目
ビッグデータを支える技術のひとつとして絶賛注目中のNoSQLは、名前のとおりSQL文をもたないデータベースです。知らない人から見ると「じゃあSQLはビッグデータは扱えないの?」ということになりそうで、そんな質問をされるとワタクシ程度の生半可な知識の持ち主はぐっと答えに詰まりそうですが、ここでちょっと変わったタイプのデータベースがあらわれました。その名は「NuoDB」、NoSQLではなく"NewSQL"という触れ込みです。その名のとおり"100% SQL"を謳っています。
既存のSQL/RDBMSではビッグデータの扱いは難しい、という立ち位置はNuoDBもNoSQLと一緒です。SQLを捨てたNoSQLに対し、NuoDBはあくまでSQLとACIDトランザクションの2点にこだわり、「それ以外のトラディショナルなRDBMSはすべて捨て去った」データベースとして誕生しました。
NuoDBはクラウドにおいて使われることを前提とし、エラスティックにスケールすることを最も重要視しています。クライアント/サーバ型のRDBMSからクライアント/クラウド型へ - 現在、正式にはリリースされておらず、ベータ版(Beta 4)の段階ですが、ビッグデータにまつわる新しいアーキテクチャとして要注目です。