PaaSのオープン化推進が加速―BlueMix、Cloudant買収、Cloud Foundry設立
また、本ゼネラルセッションのなかで、上述のErich Clementi氏やSoftware Group Middleware Software SVPのRobert LeBlanc氏からクラウドに関する新しい製品や取り組みの発表がいくつかなされた。主な発表について以下に紹介しておこう。
ハイブリッド・クラウドの採用を加速させる‐‐Capability as a Service
顧客や開発者によるハイブリッド・クラウドの採用を加速させる、独自の新しい開発環境およびサービスとしての機能(CaaS)。IBMではその取り組みの一環として、ソフトウェア・クラウドの開発に10億ドル以上を投資し、SoftLayer上で実行される新機能をリリースする予定だ。
PaaS型のアプリケーション開発環境--BlueMix
クラウドでのアプリケーション開発環境、コードネーム「BlueMix」のオープン・ベータ版の提供を開始。PaaSのスピードと柔軟性を実現し、開発者は構成可能なサービスとしてIBMの広範なソフトウェア・ポートフォリオを利用でき、アプリケーションを素早く構成・構築することができる。「BlueMixは真のPaaS。オープンスタンダードを採用し、特定ベンダーに縛られない」(Robert LeBlanc氏)
DataBase as a ServiceのCloudant社を買収
Database as a Service(DBaaS)プロバイダー、Cloudant社の買収を発表。Cloudantによって、開発者は容易かつ迅速に次世代のモバイルアプリやウェブアプリを開発できる。Cloudantは、IBMのビッグデータ、アナリティクス、クラウドやモバイル製品を拡張するとともに、「BlueMix」の重要なコンポーネントを担う。
ミドルウェア・ポートフォリオをSoftLayerへ--Software Patterns on SoftLayer
既存のアプリケーションを容易にクラウドに拡張するために、あらかじめ定義したソフトウェア「パターン」を通じてWebSphereなどのIBMのミドルウェア・ポートフォリオをSoftLayerに導入。IBMとIBMパートナーから入手可能な200を超えるアプリケーションおよびミドルウェアのパターンによって、ハイブリッド・クラウド環境におけるアプリケーションの移植性が実現し、アプリケーションとミドルウェアをオンプレミスでもクラウドでも柔軟に展開できる。
PaaSのオープン・ソース・エコシステムを構築--The Cloud Foundry Foundation
IBMはPivotalや他の数社と共にCloud Foundryを設立し、開発者およびクラウド・コンピューティング技術者とのグローバルなコラボレーションの推進を支援。Cloud Foundry Foundationの目標はPaaSのオープン・ソース・エコシステムを構築および開発すること。