先端ソリューションを支える日立オープンミドルウェア
プライベートクラウドの運用管理においては、ハードウエアや仮想基盤、OS、ミドルウェア、業務アプリケーションなどの分かりやすい監視と、プロビジョニングや環境設定などの自動化、そしてリソース利用や把握などの重要性が増しているという。
その中の自動化の課題を解決するソリューションとして先に紹介された「AOplus+」の中核をなすのが「JP1/IM-Navigation Platform」、「JP1/Automatic Operation」、そしてマスターイメージコントローラー「uCosminexus Service Director」などの日立製作所のミドルウェアだ。
たとえば設定作業にはミスがつきものだが、運用ポータル兼Web手順書「JP1/IM-Navigation Platform」であれば運用手順が表示され、それに従うことで誰でも作業が容易になり、品質の標準化が図れる。また運用自動化基盤ソフトウエア「JP1/Automatic Operation(JP1/AO)」は自動化の基盤機能に加え、現場のノウハウを反映したコンテンツ(フローや部品)を提供しており、それを使用したエージェントレスでの容易な自動化処理が実現できる。さらに独自コンテンツを簡単に作成・編集し、登録することも可能だ。こうした自動化は、定常的な運用、臨時運用、障害発生時の一時対処など、幅広い運用シーンで適用されているという。
そして、仮想サーバ追加の複雑な作業もそれぞれの機器に対して行うことは手間がかかり、ミスも少なくない。「JP1/AO」で自動化コンテンツを実行すれば、複数のツールの操作もなく、誰でも同じ作業品質を維持できる。仮想サーバ1台の追加、デプロイ作業にかかる時間で60%も削減できたという。
そして、コントロールの中核となっているのがマスターイメージコントローラー「uCosminexus Service Director」だ。仮想環境を構築する際のミドルウェアを含めた初期設定において、パラメータ設計値と根拠を記述したExcelの定数設計書をそのまま設定値に反映することができる。時間短縮やコスト削減はもちろん、人手によるミスのリスクを軽減でき、安定した品質で基盤構築が可能になる。
こうした優れた性能を持つミドルウエアの連携が、インフラ環境におけるアプリケーション設定までの自動化を実現するというわけだ。