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IoT時代のエンタープライズ・アーキテクチャ入門

IoT時代のビジネスに基幹システムはどう対応すべきか?


 IoTと基幹システムという2つの言葉がセットで語られるのは、一見すると不自然に感じられるかもしれません。IoT(データ集配信部分)と基幹システムでは作るプロセスやライフサイクルが異なるので、別々のものとして考えられがちです。しかし、IoTでビジネスモデルを変革しようとするならば、それはビジネスにおける“カネの動き”を変えることになりますから、基幹システムも含めたデザインを考えるべきです。だからといって、IoTだけのために基幹システムを見直すのも合理的ではありません。IoTは一つの時代の流れではありますが、企業の基幹システムが捉えるべきビジネスは、もっと広いものであるべきです。ですから、IoTだけでなく、これからのビジネスを見据えた全体デザインを考えていく必要があります。

モノだけでなく”カネの動き”に着目する

 さて、この連載ではIoTを活用したビジネスモデル変革のために情報システムの全体デザイン(エンタープライズ・アーキテクチャ)がどうあるべきかを見てきています。前回の「IoTでビジネスモデル変革に成功している企業の共通点」では、2つのことを紹介しました。

 1つは、IoTでビジネスモデル変革に成功している数少ない企業の共通点は、IoTを導入してモノを進化させるのと同時に、ヒト・カネ・情報の動きも進化させているということです。今回は、その中の1つであるカネの動きの進化について考えます。

 そしてもう1つは、それを実現するためにはエンタープライズ・アーキテクチャ、つまりビジネス、データ、アプリケーション、テクノロジという4つの視点における企業を俯瞰するデザインが重要だという話でした。今回は最初の階層であるビジネスの視点で、企業を俯瞰したデザインの押さえるべきポイントを見ていきます。まずは、IoT時代にビジネスはどう変わるのか?そこから考えたいと思います。

▲図1:今回のスコープ

IoT時代にビジネスはどう変わるか?

 最初に、一般的なモノを売るビジネスを見てみましょう。モノを出庫して顧客に納品したら、そのタイミングで債権もしくは現金を得る活動です。この活動を概念的に表現すると、モノが動けば同じタイミングで逆方向にカネが動く、と捉えることができます。

 IoTでモノがインターネットにつながるようになると、ただモノを売るのとは異なるビジネスモデルが可能になります。前回と同じ例を示しますが、これまで顧客に機器(モノ)を導入していた企業が、その機器(モノ)を使った分だけ(オンデマンド)課金のサービスとして提供するようになるビジネスモデル変革が考えられます。IoTによって、顧客企業に設置した機器(モノ)が利用された量を把握して、それに基づく請求を行えるようになります。

▲図2:IoTによるビジネスモデル変革の例

 この例を別の方法で可視化すると、図3のようになります。一般的なモノを売る活動――モノを売り切るビジネスモデルであれば、モノとカネの動くタイミングは一致しています。しかし、IoTで実現できるようなモノをサービスとして提供するビジネスモデルにおいては、モノとカネの動くタイミングは一致していません。この例では、まずモノ(機器)を顧客企業内に設置するという動きがあって、その後に顧客企業のモノ(機器)の利用量を集計して毎月の請求というカネの動きが発生します。

▲図3:ビジネスモデルの比較~タイミングが異なる

 上記は単純化した一例なのですが、IoT時代のビジネスは必ずしもモノとカネの動くタイミングが一致しないことが前提になります。そして、ただモノを売り切るだけではなく、モノを含めたサービス全体としての価値を顧客に提供するなど、ビジネスモデルのパターンが増えてくるのが特徴といえます。ただ、ここから重要となるのは、さらに視野を広げてIoT以外のビジネスモデルのパターンまで考えが及ぶか否かです。

次のページ
IoT以外のビジネスも捉える

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この記事の著者

安田 航(ヤスダ ワタル)

NTTテクノクロス株式会社 EAストラテジスト
NTTソフトウェア入社(現社名、NTTテクノクロス)以来、エンジニア、ITコンサルタントとして活動。EA(エンタープライズ・アーキテクチャ)手法を駆使したIT戦略/グランドデザインの策定と推進に多数の実績を持つ。日本企業の縦割り的な情報システムの考え方に...

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