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身近な仲間と繋がり、刺激を与えあう「社内デブサミ」はいかにして生まれたか

「会社の空気を変える」社員のつくる社内イベント


「他の会社の技術者がどんな勉強会やイベントをやっているかって、ちょっと気になりませんか?」 このコーナーでは、会社の中で面白い取り組みをしている技術者のみなさんを紹介していきたいと思います。今回は、弊社「デブサミ」をヒントに社内カンファレンスを立ち上げてしまったTIS株式会社の社員さんを取材しました。

はじめに

 「実は、ウチの社員が社内でデブサミを始めたんです」

 TIS株式会社(以下、TIS)の広報の方から、そんな情報を得る機会がたまたまありました。ご存知の方も多いと思いますが、デブサミ(正式名称:Developers Summit)とは、翔泳社が主催するIT技術者のためのカンファレンスです。

 どうやら「TISKaigi」という名前で開催されているという社内デブサミ。ウチのイベントをモデルにしていただけるなんて、これほど光栄なことはありません。

 そして、感動と同時に「どんなイベントなのか?」「どんな人がやっているのか?」「なぜあえて社内でやろうと思ったのか?」などなど疑問が沢山湧いて来ました。

 「『デブサミ』ならば取材しないわけにはいかない!」と言う訳で至った、今回のインタビュー。イベントを主催したメンバーの中から3人の方にお話を伺うことができました。会社を熱くしたい、IT業界を盛り上げていきたいという情熱を感じた1時間でした。

デブサミを社内でやれないかというのが最初の考えでした

編集部

まず、TISkaigiについてのご説明をお願いします。

市谷

最初にあったイメージはデブサミです。デブサミを社内でやれないかというのが最初の考えでした。イメージとしては、広い会場内で各自が持っている技術や思い、経験を語る場で、参加する人は自由に業務外で加わっていくという感じです。昨年の8月に第1回を、今年の3月に第2回をそれぞれ開催しました。

スピーカーは我々で選んでいるのですが、自分の技術や強い思いをアウトプットしたい人は基本的に誰でも喋れる場になっています。参加した人が技術なり、経験なり、知識を持ち帰ってもらうのが一番大きな狙いだと考えています。

TISkaigiの発起人 市谷 聡啓さん
編集部

参加規模や参加者についてもお聞かせください。

市谷

第一回目の参加者は70名強で、第二回目は80名強です。参加者の層は、一回目も二回目もあまり変わりませんが、若手中心で、ベテランの方もちらほらいらっしゃいました。参加者の所属する部門は非常に幅広く、産業系や金融系の開発部門のほか、人事部のスタッフ部門からの参加もありました。

社内SNSの中でもトガっている人、自己主張する人たちがコアになって、プラスもう一回りという風に感じています。運営事務局は一回目が7名、二回目は10名となっています。

熱く技術を語り、熱く自分の経験を語る

編集部

どのようなテーマで行われてきたかお聞かせください。

市谷

第一回は最初から掲げていたわけではありませんが、後から振り返れば、「熱さ」というのが1つのテーマになっていたと思います。熱く技術を語るとか、熱く自分の経験を語るといったことです。

TISkaigi第1回のポスター
藤原

印象的なセッションとしては「NotesHacks」がありました。Notesの実用的な使い方ではなく、そのライブラリの解説や、Suicaの情報をカードリーダーで読み込んで自動的にNotes上の交通費申請データベースに落とし込む方法の説明など、実務とはかけ離れたマニアックな内容です。

運営メンバーの藤原 士朗さん
藤原

「Suicaのデータがバイナリ配列で並んでいて、ここを解析してあっちのDBはこうだから、APIにこう突っ込むと自動申請ができる…」というような話をWiiリモコンでパワーポイントを操作しながら熱く語ってくれました。

NotesHacks
NotesHacks

このセッションのスピーカーは、社内では“魔術師”と呼ばれるほど技術に精通している方です。本人はただ楽しく伝えているだけですが、参加者は異常に熱心にメモを取っていました。

その他にも、“Googleラブ”な人がその愛を語るセッション、アーキテクトになりたい若者はどうすべきか、どの本から読んでいけばいいのかという疑問について自分の経験から具体的なアドバイスをするセッション、株式市場やSIer業界における自社の立ち位置などについて外部の視点から語るセッションなどを用意しました。

数名が5分ずつプレゼンする「ライトニングトーク」では、「心のストレスを軽減するには?」というメンタルヘルスの話、「TISとはなにか?」という役員の方によるお話のほか、若手が自主的な勉強会を作った経緯やその影響について語るものもありました。

各自持ち時間は5分間しかないのですが、スライドを80枚も用意して爆笑を誘っている人もいました。結局スライドは7枚目で時間切れとなりましたが(笑)。

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こういうことが大好きでやりたくて仕方ない

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この記事の著者

森 英信(モリ ヒデノブ)

就職情報誌やMac雑誌の編集業務、モバイルコンテンツ制作会社勤務を経て、2005年に編集プロダクション業務とWebシステム開発事業を展開する会社・アンジーを創業した。編集プロダクション業務では、日本語と英語でのテック関連事例や海外スタートアップのインタビュー、イベントレポートなどの企画・取材・執筆・...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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