データベースのセキュリティ機能を最大限に活用する
たとえばマイナンバーの参照は、多くの場合人事給与などのアプリケーションからだ。そこで、業務時間内の人事給与アプリケーションからのアクセスは許可するが、問題なのは管理者や開発者などによるデータベースへの直接的なアクセスだ。これは、権限を与えていれば阻止しにくい。しかし、権限を与えないと開発やバックアップなどの管理作業ができないこともある。
たとえば、開発や管理作業では特別な場合を除き一度に数件のマイナンバーしか参照しないだろう。もし大量にマイナンバーを収集するSQLが発行されたならば、すぐにアラートを挙げるようにする。また、業務時間外にマイナンバーのテーブルにアクセスする場合もアラートの対象だろう。そのような日常業務と異なる行為を常に監視して、即座にそれを発見しデータを守るアクションを起こす。これもデータベースのセキュリティ機能があれば可能になる。
データの使い勝手を維持しつつ大切に守る。そのためにはデータベースのセキュリティ機能を最大限に活用し、重要情報はなるべくデータベースで管理するようにする。それが、今後のITシステムの運用管理では鍵となるだろう。
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谷川 耕一(タニカワ コウイチ)
EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...
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