基幹システムをターゲティングした次世代クラウド基盤――NTT Com
NTTコミュニケーションズは2011年10月に「Global Cloud Vision」を発表。グローバルでICT環境の最適化を通じて顧客への経営改革への貢献を目指すことを盛り込んだビジョンだ。以来、SDx(ソフトウェア定義化)の範囲を拡大するなど多様な施策を重ね、2015年にはIDC社発表の「Worldwide Telecom Service Provider」と、ガートナー社発表の「Magic Quadrant for Cloud-Enabled Managed Hosting, Asia/Pacific」ではともに「リーダー」と格付けられるほどに成長した。
2016年3月1日には「Enterprise Cloud」サービスを強化・拡充し、基幹システムに対応するラインナップを豊富に揃え、新たなステージへと突入した。同社 木村氏がEnterprise Cloudの特徴を紹介した。
特徴1:ホステッドプライベートクラウド
専用ハイパーバイザー、物理サーバー、共有サーバーを組み合わせた構成をEnterprise Cloudへマイグレーションできる。これまで移行が困難とされたオンプレミスのネットワーク(プライベートクラウドや物理サーバー)やシステムをAPIや管理ツールも含めて移行できることになる。
特徴2:OpenStack含む幅広いAPI&PaaS
OpenStackやCloud Foundryなど幅広いインターフェースが利用できるため、サーバーやアプリケーションのプロビジョニングや管理を自動化できる。
特徴3:遠隔DC接続10Gbpsネットワーク
グローバルなネットワークの接続性が強力だ。国内外のクラウド拠点間やコロケーションDC間をSDN技術でシームレスに、かつLAN相当の高パフォーマンスで接続できる。
特徴4:複数クラウドの一元管理
多様かつ複雑に混在した複数のクラウド環境でもマルチクラウド対応の管理プラットフォーム「Cloud Management Platform(CMP)」で効率的に運用管理が可能となる。システム運用担当の負荷を大きく軽減できる。
パートナービジネスに関してはパートナー専用のポータルを提供する予定。複数の顧客を一元管理したり、顧客のクラウド環境にテンプレートを配信するなどできる。パートナー向け基盤も提供されており、アジャイルNWマッピングにより多様なネットワークトポロジーを構成できる。特に同一テナント内に複数のゲートウェイやファイアウォールを設置可能で、差別化要因となっている。
Enterprise Cloudについては情報公開ポータルサイト「Knowledge Center」で公開中。