SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

最新イベントはこちら!

Data Tech 2024

2024年11月21日(木)オンライン開催

EnterpriseZine Day Special

2024年10月16日(火)オンライン開催

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けの講座「EnterpriseZine Academy」や、すべてのITパーソンに向けた「新エバンジェリスト養成講座」などの講座を企画しています。EnterpriseZine編集部ならではの切り口・企画・講師セレクトで、明日を担うIT人材の育成をミッションに展開しております。

お申し込み受付中!

DB Press

NTTコミュニーションズ、基幹システム向けクラウドをVirtustream、EMCとの協業で強化

 2017年2月6日、NTTコミュニーションズ、Virtustream, Inc、EMCジャパンの3社は国内クラウド事業で戦略的協業に合意したことを発表した。主にSAPシステムなどエンタープライズのミッションクリティカルな基幹システム向けのサービスを拡充していく。実際のサービス提供は2017年春を予定。

 3社の合同記者会見で最初に登場したのはEMCジャパン株式会社 代表取締役社長 大塚俊彦氏。同氏は「3社の最新鋭の組み合わせです」と切り出した。  

 それぞれの強みとして大塚氏が挙げたのは、NTTコミュニケーションズが持つ日本におけるデータセンターやネットワークのインフラ、Virtustreamが持つエンタープライズシステム向けのクラウド技術、そしてデルテクノロジーズグループが持つストレージやコンバージドインフラ技術。今回の協業はそれぞれの最新鋭を組み合わせるものと説明した。またこの協業により、コスト効率、性能、俊敏性を併せ持つ基幹システム向けクラウド環境を提供できるようになるため「エンタープライズシステムに大きく貢献できます」と胸を張った。  

 実際の提供開始は2017年春からとなるものの、新サービスはNTTコミュニケーションズのEnterprise Cloudで基幹システムを支えるサービスを強化することになる。具体的にはVirtustreamのソフトウェア(μVM技術)やコンバージドインフラ技術から構成された、共有型のSAPシステム向けCloudサービスとなるもよう。Virtustreamから見ると、初の日本進出となる。  

EMCジャパン株式会社 代表取締役社長 大塚俊彦氏、NTTコミュニケーションズ 取締役 クラウドサービス部長 森林正彰氏、Virtustream COO サイモン・ウォルシュ氏(写真左から)氏

EMCジャパン株式会社 代表取締役社長 大塚俊彦氏、NTTコミュニケーションズ 取締役
クラウドサービス部長 森林正彰氏、Virtustream COO サイモン・ウォルシュ氏(写真左から)

 NTTコミュニケーションズ 取締役 クラウドサービス部長 森林正彰氏は同社の強みとしてデータセンター、ネットワーク、クラウド基盤がそろっていることを挙げた。しかし今後追加予定の分野となる基幹システム向けクラウドサービスでは苦戦してきたという。これからよりよいサービスを提供していくためとして、森林氏は「強いものを持つところと組む」と考えを述べた。協業によって同社の弱点を克服する狙いがある。  

 Virtustreamは2009年設立、買収を経て現在はデル テクノロジーズ グループ傘下にある。エンタープライズ向けクラウドを提供する企業で、グループ内ではトップレベルの成長率を誇る。同社の強みは基幹システムなどエンタープライズアプリケーションに特化したクラウド技術を持つところにある。  

 もともと基幹システムのアプリケーションはクラウドではなくオンプレミスを想定しており、モノリシック(一枚岩)なつくりになっている。データベースが永続性を要求し、I/Oインテンシブでステートフル。こうした性質からクラウド化が難しいところ、Virtustreamはコンバージドインフラプラットフォームにてアプリケーションを管理する技術を持つ。  

 加えて細かく従量課金ができるμVM技術(特許済み)も特徴となる。Virtustream COO(チーフ オペレーティング オフィサー)サイモン・ウォルシュ氏によると、これまでの顧客ではプライベートクラウドや専有型クラウドと比べて3割ほどコストを抑えられているという。また災害対策を実現するには複数の離れた拠点でインフラ(インスタンス)を用意する必要があるが、Virtustreamなら必要になった時点でインスタンスを起動し、課金は起動してからとなるため、コストはより「実際に使った分」になる。ウォルシュ氏はVirtustream技術で「プライベートクラウドの利点を保持したパブリッククラウドを提供できます」と話す。  

 森林氏は今後提供される新サービスを「大規模SAPシステム向けクラウド基盤をパッケージ化」と述べる。ERPの高負荷なワークロードに対応し、さまざまなシナリオに対応するものとする。NTTコミュニケーションズならではのトータルソリューションとマネージドサービスを提供し、SLAは最大99.999%、データセンターは日本国内で関東と関西に設置しDRにも対応する。日本以外へのグローバル展開も検討しているという。

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
DB Press連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

加山 恵美(カヤマ エミ)

EnterpriseZine/Security Online キュレーターフリーランスライター。茨城大学理学部卒。金融機関のシステム子会社でシステムエンジニアを経験した後にIT系のライターとして独立。エンジニア視点で記事を提供していきたい。EnterpriseZine/DB Online の取材・記事も担当しています。Webサイト:https://emiekayama.net

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/article/detail/8940 2017/02/08 10:30

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング