最新版のAcronis Backup 12.5で全ての製品がクラウドレディに
今回アクロニスでは、旧製品の「Acronis Backup 12」の後継として「Acronis Backup 12.5 Standard」を、「Acronis Backup 11.7 Advanced」の後継として「Acronis Backup 12.5 Advanced」を提供する。これによりバージョン番号は12.5に統一される。
アクロニス・ジャパン代表取締役の大岩憲三氏は「今回の12.5の発表は、我々にとって非常に大きなものになります。12.5のAdvancedを出したことで、全ての製品がクラウドレディになりました。これでバックアップの会社から、いよいよデータ保護ソリューションの会社になりました」と述べる。
バックアップは過去のある時点に戻るためのもの。対してデータ保護のソリューションでは、なるべくリアルタイムに近い形でデータを保護できるようにする。それをセキュリティ的にも高いレベルで実現するものだと大岩氏は説明する。
アクロニスには、バックアップおよびデータ保護の市場ではすでに14年以上の実績がある。世界中でおよそ5,000ペタバイトのデータがアクロニスのソリューションでバックアップされている。顧客数は50万社を超えており、5,000万の個人ユーザーが同社の製品を利用している。
バックアップにおいて、従来はオンプレミスで行うのが普通だったが、ここ最近は「クラウド」がキーワードになっている。オンプレミスを中心とした既存のバックアップ製品のビジネスもアクロニスでは減少していないが、クラウドなどそれ以外のビジネスは2000%成長しており、クラウド関連が全体の収益の20%を占めるようにもなっている。
アクロニスがクラウドに取り組み始めたのは2010年から。日本において法人向けクラウドのサービスを本格的に始めたのは2014年からだ。日本での3年間でも、クラウドのビジネスは400%の伸びを見せているという。そしてクラウドのビジネスを拡充するには、データセンターの整備がキモになる。アクロニスでは、現状で世界に14カ所のデータセンターがあり、日本にも2カ所のデータセンターが設置されている。今後も世界中でデータセンター拠点を増やし、さらにインフラは充実させていくと大岩氏は述べる。
また、バックアップ、データ保護には「3-2-1のルール」があると言う。まずは本番で1つ、バックアップを2つの3つのデータを持つこと。次がバックアップを2つの異なるメディアに分けて保存すること。3つめが、2つのうち1つはオフサイトに保存することだ。この3−2−1のルールを守ることで、さまざまな脅威や障害に対してもデータは安全に保護されることになると大岩氏は説明する。