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著者情報

  • 細川義洋(ホソカワヨシヒロ)

    ITプロセスコンサルタント

    東京地方裁判所 民事調停委員 IT専門委員

    1964年神奈川県横浜市生まれ。立教大学経済学部経済学科卒。大学を卒業後、日本電気ソフトウェア㈱ (現 NECソリューションイノベータ㈱)にて金融業向け情報システム及びネットワークシステムの開発・運用に従事した後、2005年より2012年まで日本アイ・ビー・エム株式会社にてシステム開発・運用の品質向上を中心にITベンダ及びITユーザ企業に対するプロセス改善コンサルティング業務を行なう。現在は、東京地方裁判所でIT開発に係わる法的紛争の解決を支援する傍ら、それらに関する著述も行なっている。

    おもな著書に、『なぜ、システム開発は必ずモメるのか? 49のトラブルから学ぶプロジェクト管理術』 日本実業出版社、『IT専門調停委員」が教える モメないプロジェクト管理77の鉄則』。


執筆記事

  • 2015/03/20

    そのソフトウェアの不具合は瑕疵か瑕疵でないか

     前回、ソフトウェアの不具合を損害賠償請求の対象となる“瑕疵”と見なすかどうか、その線引きはどこにあるのか、といったお話をしました。仮に不具合があったとしても、遅滞なく補修を行い、業務に使えるようにしていれば、必ずしも“瑕疵” ではなく、ユーザがベンダに対して行う賠償請求も認められない場合がある、と言った内容でした。実は、今回も同じようなお話なのですが、前回よりも、より明確に、このあたりに言及し、且つ前回は触れられていなかった新たなポイントに触れた判決を例示したいと思います。説明の都合上、前回と...

  • 2015/02/20

    ソフトウェアの不具合は不可避だが全てが許されるわけではない

     日本という国は、モノの品質に非常にうるさい国で、デパートでモノを買って郵送してもらったとき、その包装が破れていただけでも返品されるケースもあるくらいです。そんな日本の消費者や使用者から見て、「いったい何だこれ?」と言いたくなるのがソフトウェアの品質でしょう。Windowsが突然動かなくなったり、EXCELが間違った計算をしたりするのを見て、「これで人から金をとるのか?」とあきれる日本人は今でも多くいます。「もっと真面目にテストしろ。」と言いたくなった経験はベンダ出身の私にもあるくらいです。

  • 2015/02/04

    紛争の責任をベンダ側が負う場合

     この連載では、これまでどちらかというとユーザ側に厳しい判決の出たIT紛争事例について書いてきましたが、そもそも、IT訴訟というのは、いつもこユーザ側に厳しい判決が出るものなのでしょうか。もちろん答えは否です。裁判では、ベンダに厳しい判決もかなり出ており、「ユーザが期限通りに要件を決めないのは、ベンダが、ちゃんとプロジェクト管理を行わないからだ。」とベンダの責任を重く見るものが多く見られます。もし、ユーザ側の立場にある読者の皆様が、これらの判決を見たら、「あー、自分はコッチ側の人間でよかった。」...

  • 2015/01/06

    第9回 契約せずに範囲外の機能追加。ユーザは費用を負担すべき?

     お陰様で、この連載は多くの方に読んでいただけているようで、私のところにも多くのご意見、ご感想をいただけるようになりました。お付き合いのあるITユーザの方やベンダの技術者、裁判所の民事調停委員の方々からも、この連載で書いたIT紛争やその結末について様々なお話をいただくのですが、それらの中には、「勉強になった」「納得した」 というものもあれば、 「ユーザに厳しすぎる」「なぜ、こんな判断になるのか?」と疑問を投げかけるものもあります。中には、非常に鋭い洞察で記事の内容について別の角度から解説をしてく...

  • 2014/12/04

    第8回 そのシステム、何のために導入したのでしたっけ?

     ユーザ企業が情報システムを導入するのは、必ず何らかの経営的なメリットを求めてのことです。従来の事務処理を効率化してコストを削減するとか、顧客の管理を充実させて売上を拡大させるなど、その内容は様々ですが、とにかく、ユーザ企業はシステム導入に掛る費用以上のメリットを得られると踏んでシステム導入プロジェクトに”Go”をかけます。なので、もし、システム導入にかかわる作業を外部のベンダに請負発注するなら、その契約書(もしくは別紙) にシステム導入の目的を記述し、ベンダに良く理解してもらう必要があります。...

  • 2014/11/07

    第7回 ベンダが勝手に機能を追加した!それでも費用を払うべき?

     前回、IT開発では一旦決めた機能を変更することも常識で、裁判所もこれについては ”不可避” であるとの見解を示しているといったお話をしましたが、今回お話しする機能の追加も、裁判所が ”普通のこと” と言うように日常茶飯事です。

  • 2014/10/22

    第六回 要件変更と追加費用

     ITの要件は、企画段階から要件定義工程の完了に至るまで、新しい業務はどうあるべきか、その為にシステムに持たせるべき機能はどうかを一生懸命に検討し、予算や期間とのバランスを考えながら決定されていくものです。経営層、ユーザ部門、システム部門それにベンダの人間が多くの時間と労力を費やし、何回も打ち合わせを重ねて、やっとの思いで決定していく訳ですから、その内容は決していい加減なものではないでしょう。

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