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エンタープライズ領域で真に使えるハイブリッドクラウドを―IBM InterConnect 2015


 2015年2月23日、米国ラスベガスでIBMの上期最大規模のカンファレンスイベント「IBM InterConnect 2015」が開幕した。このイベントは従来Pulse、Innovate、Impactという3つの名称で別々に実施していたイベントを1つに統合したもの。今回は「The Premier Cloud and Mobile Conference」との副題が付けられており、初日はクラウド・デイとなっている。最初の基調講演では、IBMのハイブリッドクラウド・ソリューションに関する各種発表が行われた。

IBMはハイブリッド・クラウドをエンタープライズで本格的に利用できるようにする

 IBMのクラウド担当シニア・バイス・プレジデント ロバート・ルブラン氏は「クラウドは、最初はテクノロジーだったが、今はビジネスの変革です」と言う。さまざまなビジネス市場では、既存のプレイヤー同士が既存の戦い方で競争するのではなく、まったく新しいプレイヤーが参入しまったく新しい方法でビジネスの勝者となっている。これはまさに市場を「壊すのか壊されるのか」の時代であり「壊すほうが楽しい」とルブラン氏。この変革によって市場を破壊する際に活用されるのがクラウドだ。

ロバート・ルブラン氏
ロバート・ルブラン氏

 そのクラウドの中でも、今回IBMは改めてハイブリッドクラウドの明確で強いメッセージを発信した。具体的には、これまでオンプレミスで利用してきたエンタープライズ・アプリケーションのクラウドへの移植性向上、ハイブリッド構成を取る際の制御と透過性、セキュリティ性、さらにハイブリッド構成のクラウドでアプリケーションを開発する開発者の利便性向上の3つについて新たな製品、サービスを発表した。

 エンタープライズ・アプリケーションの移植性向上で活用するのが、コンテナ型仮想化の技術であるDockerだ。これにIBM独自の拡張を施した「IBM Enterprise Containers」を新たに提供する。Docker APIによりネイティブのLinuxコンテナを拡張しており、自動化の実現とエンタープライズレベルの可視性、制御性、セキュリティ性を備えている。これを利用して「必要なものだけをクラウドに動かします」とルブラン氏。このコンテナは、SoftLayer上のコンピュータリソースだけでなく、オンプレミスやプライベートクラウド上のIBM Power Systems、IBM System zの上でも利用可能だ。

 ハイブリッドクラウド構成を取るとなれば、当然ながらオンプレミスとの間でデータのやり取りをしなければならない。とはいえ、個人情報などのデータはなるべくクラウドには上げずに利用したいのが普通だろう。その際に安全かつ容易にデータをやり取りするために、昨年のInsightで発表したデータのクレンジングなどを行うサービス「IBM DataWorks」を拡張した。そのままクラウドに持って行くべきではない個人に関する情報などは、カラム単位でマスクするといった操作がGUIで直感的に行える。これにより、ユーザーのハイブリッド環境での利便性向上に貢献する。

 またハイブリッド環境でのオーケストレーションでは、デプロイがより簡単になっている。そしてこのオーケストレーションの対象にはモバイル環境も入ってくる。

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ハイブリッドクラウドでの開発者の生産性を向上する

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この記事の著者

谷川 耕一(タニカワ コウイチ)

EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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