ガートナー ジャパンは4月17日に、企業がテレワークの効率性を高めるために検討すべき、ペーパーレスやファイル活用への取り組みについて発表した。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大にともない、テレワークの重要性が高まる一方で、紙文書を閲覧するためだけ、あるいは紙文書に承認印を得るためだけに出社するといった紙の帳票や文書に関する問題が浮き彫りになっている。
ガートナーは、テレワークを進める上で直面する紙問題として、次の3点を挙げている。
・会社に行かないと仕事に必要な資料を閲覧できない
・いまだにビジネス・プロセスに紙を使い、押印/検印文化が残っている
・紙にまつわる組織文化と思い込みが社内に存在する
そこで同社では、ペーパーレスの視点からテクノロジーを展開するための、テレワークからコラボレーション、より複雑なプロセスへの対応というロードマップ「新型コロナウイルス感染症:1年先まで見据えたペーパーレスとファイル活用への取り組み」を示した。
「テレワーク」は、従業員個人が保有している紙の資料類や、情報漏洩のリスクがない紙文書を複合機/スキャナで電子化し、必要に応じてファイル名を付与するなどして活用する段階。個人ベースでの電子化を禁止すべき文書の出現も想定される。
「コラボレーション」段階で行うべきこととしては、ワークフロー製品やサービスを活用した紙帳票の電子フォーム化、電子ファイル・ベースの運用、組織的な紙のスキャンを挙げた。
「より複雑なプロセスへの対応」段階では、各用途・各業種に向けたパッケージ・サービスを用いたより高度な電子ファイル活用、電子帳簿保存法と訴訟対応、申込書など顧客に関わる紙のスキャンを求めている。