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最優先事項は依然としてクラウドとセキュリティインフラに──【PagerDuty】2024年版デジタル運用状況調査

 PagerDutyは、2024年版デジタル運用の状況に関する調査結果を発表した。

 この調査では、大企業および中堅企業の意思決定者が抱く今後の懸念や優先事項を調査しているという。様々な業界のビジネス部門および技術部門の意思決定者350人を対象にした調査から得られたインサイトでは、IT運用における業務変革を推進する上で、ビジネスが直面する重要な取り組み、予算戦略、リスクなどが明らかになったとしている。

 先行きが不透明なマクロ経済環境の下で、効率性を上げながら高水準の事業成長を遂げなければならないという要求を受け、多くのリーダーたちはIT運用の予算を増やし、リスク削減、収益アップ、レジリエンス向上の実現に注力しているという。

 クラウドとセキュリティインフラは、依然として最優先事項に。これは、クラウドとセキュリティインフラが、ビジネスにおけるデジタルの健全性を保つための基盤としての重要な役割を担っているからだとしている。

デジタル運用に関する調査結果

  • 顧客が直面するインシデント数は、前年比で13%増加。これは、ビジネスによる大規模な運用の変革の推進に伴い、複雑性とリスクが向上していることを示しているという。大企業では、16%の増加が見られたという。一方、中堅企業については、増加率は8%に留まったとしている
  • IT投資における意思決定者の77%が、クラウドサービスへの投資の拡張を、76%がクラウドストレージへの支出の増額を計画しているという
  • 回答者の45%が、セキュリティ確保およびリスク削減を上位3位以内の重要課題としてあげており、そのうち29%がこれを最重要課題であると回答。また、73%がセキュリティ予算を増額する見込みであることが顕在化したと述べている
  • 回答者の半分以上が、2024年のIT運用予算は昨年より上回る見込みであると回答。その一方、16%は予算削減を見込んでいるという
  • 技術部門の意思決定者の81%が、1年前に比べて自動化をより効率的に使用していると答えたという。それに対し、同様の回答をしたビジネス部門の意思決定者は、49%に留まった。イノベーションの採用に関して、ビジネス部門と技術部門のそれぞれの意思決定者の間には乖離があるとしている。しかしながら、2024年におけるAIへの投資を推進する姿勢は、両者ともに重要であるとしている。

 回答者全体の71%が、AIと機械学習への予算拡大を見込んでいるとし、76%がIT環境の自動化、またはビジネスにおける運用ワークフローの自動化を推進していることがわかったという。

 AIの採用が加速的に進むことで、効率アップを実現できる可能性は高まるが、同時にすでに拡張しきったITインフラにさらなる負担がのしかかる危険性も生じるという。つまり、想定外のインシデントを管理するために基本的な保護対策を講じることの重要性がさらに高まるとしている。

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