琉球銀行と日本アイ・ビー・エム(以下、日本IBM)が、AIパートナーシップを締結した。地域社会を支える新たな金融の姿を共創すると述べている。
両社が目指すのは、今の仕事にAIを部分的に足す「+AI(プラスAI)」ではなく、AIを前提に業務プロセスそのものを見直す「AI+(AIファースト)」への転換だという。琉球銀行がAIファースト企業へと変わり、その知見を県内企業へ広げることで、沖縄全体のAIファーストな経済発展への貢献を目指すとしている。
同パートナーシップでは、琉球銀行の業務変革と金融サービスの高度化を推進。あわせて、沖縄経済の持続的成長に資する新たな金融モデルの創出を目指すとのことだ。
両社は、以下の3分野を重点領域として取り組みを推進すると述べている。
1. 金融業務の変革
日本IBMの技術およびコンサルティングの知見も取り入れながら、本部業務プロセスの見直し、データ活用の強化、AIガバナンス整備を一体的に推進。データ基盤の構築から、その基盤を安全に運用・管理する体制構築まで、職員が安心してAIを前提に業務を遂行できる環境の整備に取り組むという。
これによりAIを、組織変革を推進する原動力として位置づけ、各種定型業務や情報収集・整理を支援することで業務効率化を図り、これまで事務作業に費やしていた時間を削減することを目指すとしている。職員は、顧客との対話やコンサルティングなど、より付加価値の高い業務に一層注力できる組織体制を実現するとのことだ。
将来的には、融資関連業務における情報収集・分析支援や、営業担当者の提案業務高度化など、AIを前提とした業務プロセスへの転換も視野に入れながら、金融サービスのさらなる高度化を目指すと述べている。
2. 全職員を対象としたAI前提で業務を遂行できる人材の育成
琉球銀行が必要とする、業務プロセスの変革を担う人材像を起点に、日本IBMの知見を活用しながら、全職員がAIを前提に自ら業務変革を推進できる人材の育成を進めるという。
その実現に向け、単なるツール利用にとどまらず、AIを前提に業務プロセスそのものを再構築するスキルの習得と、自律的な業務改善文化の定着を推進するとのことだ。また、全職員を対象にAIを日常業務の前提として使いこなせる教育体制と環境の整備を目指すとしている。具体的には、全職員を対象としたAIを前提とする働き方への基礎理解の醸成に加え、役員層、マネジメント層、現場担当者層など、それぞれの役割に応じた学習機会の提供を検討するとのことだ。
将来的には、職員一人ひとりがAIを自然に使いこなし、自ら業務改善の機会を見出して実行できる、「AIネイティブ」の組織文化の定着を目指すという。加えて、現場主導で継続的な改善が生まれる組織への変革を推進するとしている。
3. 沖縄経済の活性化
琉球銀行は、日本IBMの支援のもと、AIを前提とした業務変革の知見を銀行内にとどめず、県内企業の生産性向上や新たな事業機会の創出を支援し、沖縄経済全体の活性化へつなげていくと述べている。取引先企業のAI導入や業務デジタル化への伴走支援に加え、データを活用した商品・サービス開発を通じて、地域産業の競争力向上および地域経済の持続的成長への貢献を目指すという。
また、両社は連携して、県内企業の習熟度に応じたAIスキル習得プログラムの提供などに取り組み、地域におけるデジタル人材の育成を支援するとのこと。あわせて、企業がAIやデータを活用しながら、新たな事業機会を創出できるよう、金融リテラシー向上に向けた学習機会の提供など、地域活性化に資する取り組みを推進するとしている。こうした活動を通じて、県内企業がAIを前提とした業務プロセスによって新たな収益機会を生み出せる環境づくりを目指すとのことだ。
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