「MySQL 5.7.4 DMR」は「MySQL Developer Zone」からダウンロードが可能。新リリースは、レプリケーション、セキュリティ、稼働統計の機能が向上し、「MySQL 5.6」に比べてパフォーマンスと管理性が大幅に改善しているという。
データベースをシェアード型に分けて複数のサーバーで分散して運用するシャーディングで可用性の高い管理とスケールアウトを行う「MySQL Fabric」のリリース候補版も提供される。「MySQL Fabric」は「MySQL Utilities 1.4.2」のリリース候補版に含まれる。
同時に提供が開始される「MySQL Workbench 6.1」は、性能評価やクエリ最適化向けのさらなる機能を提供するものだという。
さらに、地理情報システム(GIS)やマルチソース機能強化などの開発中の機能の先行提供や「MySQL Cluster 7.4」のプレビューも公開されており、MySQLコミュニティにおけるテストやフィードバックが可能だとしている。
MySQLの機能拡張の概要は次のとおり。
◎性能と拡張性
・「MySQL DMR 5.7.4」では、ソリッドステートディスク(SSD)のパフォーマンスとスループットを改善。
・InnoDBバッファプールとメタデータロッキングの改善により、スループット、パフォーマンス、拡張性が向上。
・MySQLの準同期レプリケーション性能が向上。
・SysBench Read-only Point-Selectを使用した1024の接続によるベンチマークテストでは、「MySQL 5.6」の2倍、「MySQL 5.5」の3倍となる512,000 QPSを達成。
◎管理性
・オプティマイザーの強化により、より正確なコスト計算が可能。
・稼働統計機能の追加などパフォーマンススキーマを強化。
・AES 256ビット暗号化やパスワード管理の新たなオプションなどセキュリティを改善。
◎「MySQL Utilities」の一部である「MySQL Fabric」で、不具合の自動検知やフェイルオーバー、データシャーディングによるスケールアウトを実現し、高い可用性を提供。
◎「MySQL Workbench 6.1」により、次のような性能評価やクエリ最適化のさらなる機能を提供。
・新しいパフォーマンスダッシュボード、レポート。
・Explainプランの強化により、クエリ性能を最適化。
・新しいMySQL「SYS」スキーマにより、MySQLパフォーマンススキーマ、稼働統計スキーマなどの閲覧が容易に。
◎「MySQL Workbench」により、Microsoft SQL Serverからの移行が容易になり、データベースの総所有コストを最大90%削減可能。
◎最新の「MySQL 5.7」の次のような新機能。
・InnoDBにおける空間的指標のサポートなどGISの強化と精度、パフォーマンスの向上。
・SSDを利用したパフォーマンスとスループットの向上。
・マルチソースレプリケーションの継続的開発。
【関連リンク】
「MySQL 5.7 Development Milestone Release」のダウンロードサイト
MySQLコミュニティのテスト、フィードバックサイト