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IBM Db2を選んでみたらこうなった

HTAP時代の到来に向け期待を集める「BLUアクセラレーション」

谷川氏:皆さん、Db2の「シンプルさ」を高く評価されているようですが、とはいえ他製品にはない特徴的な機能もさまざま備えていますし、近頃では最新の技術トレンドを先取りした個性的な機能も加わっています。特に気に入っている機能や気になる機能などはありますか?

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「地味な機能だが、ページサイズとバッファプールをきめ細かく設定できる点はとても気に入っている」(新田氏)

新田氏:地味な機能かもしれませんが、ページサイズとバッファプールをきめ細かく設定できる点はとても気に入っています。他のデータベースの中には、3パターンぐらいしか設定できないものもあって、これはこれで設定に悩む必要がなくていいのかもしれませんが、カリカリにチューニングしたい人にとってはDb2のこうした機能はありがたいですね。

三森氏:Db2固有の機能に「マルチディメンションクラスタリング(MDC)」というものがあるのですが、これを使うとアプリケーション間でのロック競合をうまく回避できます。恐らく他のデータベース製品にはない機能だと思うのですが、個人的にはとても重宝しています。

齊田氏:私もMDCは、地味だけどとてもいい機能だと思います。実際、当初はパーティションを使う予定だった案件で、よくよく要件を再検討してみたところMDCでも要件を満たせることが分かって、結局はMDCで済ませたというケースも結構あります。あと個人的には、「db2top」というモニタリングツールがとても気に入っています。現在の稼動状況をリアルタイムで簡単に把握できるので、監視だけでなく性能検証やチューニングでも大変重宝しています。

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「MDCは、地味だけどとてもいい機能」(齊田氏)

新田氏:あと、まだ本格的には触っていないのですが、「BLUアクセラレーション」はとても尖った技術だと思います。ちょうど最近、トランザクション処理と分析処理を同じインメモリデータベース上で処理するHTAP(Hybrid Transaction/Analytical Processing)技術が注目を集めていて、他のデータベース製品もこれに対応する機能を次々と打ち出していますが、その中でもDb2のBLUアクセラレーションは妥協のない、とても「男らしい」仕様だと思います。

谷川氏:確かにHTAPは現在高い注目を集めていますが、実際にそのニーズを現場で感じることはありますか?

新田氏:当初はOLTPとして設計したアプリケーションが、ユーザーの要望に応えるために少しずつ分析機能も取り入れていった結果、いつの間にかハイブリッドアプリケーションになっていたということがしばしばあります。こうしたケースを想定して、2年ほど前にBLUアクセラレーションのベンチマークテストを行ったのですが、非常に高速だった上に、圧縮率がとても高いので、当時はまだ高価だったフラッシュディスクでも十分に使えそうだという感触を得ました。

三森氏:比較的新しい機能でトラブルの話もたまに聞く「Db2 pureScale」のクラスタ機能ですが、私が初めて手掛けたときはほぼノントラブルで実装できました。それも、何か特別なことをしたわけではなくて、普通に構築して、普通に使ってもらって、あとはちょっとチューニングしたたけです。

谷川氏:pureScaleは確かに、ちょっと扱いにくいイメージを持たれているかもしれません。

三森氏:GPFS(IBM General Parallel File System)がネックとなり、pureScaleに対して「敷居が高い」と感じる人はいるかもしれませんね。私はたまたまGPFSの経験があったので、pureScaleにもすんなり入れたのかもしれません。個人的には、うまく扱えばあれほどいいファイルシステムはないと思っているのですが、この点もなかなか周囲からは理解を得られません(笑)。

大月氏:私もpureScaleの導入プロジェクトには多く携わりましたが、「どれだけ難しいことをやろうとしているか」によって導入ハードルの高さもかなり違ってくるような気がします。でも確かに、ほとんど何の問題もなく導入できる例も多いですし、品質も昔と比べればかなり上がっています。決して「触ったら火傷する」ようなものではありません(笑)

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これからDb2をもっと世の中に広めていくためには?

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この記事の著者

吉村 哲樹(ヨシムラ テツキ)

早稲田大学政治経済学部卒業後、メーカー系システムインテグレーターにてソフトウェア開発に従事。その後、外資系ソフトウェアベンダーでコンサルタント、IT系Webメディアで編集者を務めた後、現在はフリーライターとして活動中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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