マイクロソフトが心変わりした背景には何があるか?
日本マイクロソフトは2017年11月17日、記者向けに日本におけるAzureのオープンソース戦略について説明会を開催。同社のオープンソースへの歩み寄りはどこまで進んでいるか、どのようなアプローチで進めていくかを解説した。
説明会当日に中心で話をした、日本マイクロソフト クラウド&エンタープライズビジネス本部 業務執行役員 本部長 浅野智氏の目の前にもさりげなくオープンソースを象徴するペンギンのタックス君が置かれていた。今やマイクロソフトは自社製品だけではなく「オープンソースもどうぞ使ってください」と顧客の選択肢を増やしている。
背景にはオープンソース、クラウド、人工知能などの普及がある。デジタルトランスフォーメーションに象徴されるような新しい試みを見ると、多くのプラットフォームが全面的あるいは主要な部分にクラウドとオープンソースを採用している。
データが急速に増加していくなか、もう自社だけでインフラを調達して運用するのではパワー的にもコスト的にも立ちゆかない。そこでプラットフォームにはクラウドが選ばれる。ソフトウェアは技術面の優位性だけではなく、カルチャー面でも新しい動きをけん引しているオープンソースが選ばれてきている。
また、人工知能も急速に延びているため、そうした動きに適応できるようにマイクロソフトは動いている。
もう1つマイクロソフトが見据えているものを加えると、分散協調型コンピューティングがある。クラウドが進む一方、デバイスの増加でエッジ側で処理するエッジコンピューティングも進んでいくとなると、クラウドとエッジで協調する分散協調型コンピューティングにも対応していく必要がある。