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アナリティクスで得られるインサイトをビジネスプロセスにつなぐ―Salesforce Einstein Analytics

Einsteinのインテリジェンスを活かすにはビジネスに対する好奇心が必要

 このようにSalesforce Einsteinが次にやるべきアクションを親切に教えてくれるのであれば、コールセンター担当者や営業担当者はEinsteinに従っていれば間違えのない業務が実施できるだろう。今後はEinsteinが多くの業務アクションを自動実行してくれるようにもなるかもしれない。そうなれば、人間の担当者は必要なくなるのだろうか。カーカニス氏は、EinsteinのAI機能は人の行うべき業務を奪うものではないと言う。

 「EinsteinのAIは”Artificial Intelligence”ではなく、”Augmented Intelligence”であり、つまりは拡張知能です。これは人を補強するもので、利用すれば人の生産性が向上します。たとえば、データサイエンティストなどに頼んでデータを分析し予測してもらっていた作業が、EinsteinのAIを活用すれば10倍以上のスピードで行えるでしょう。これは大きな生産性の向上です」(カーカニス氏)

 人間はルーチンワーク的な作業だけを行っているわけではない。日々さまざまな判断をしながら賢く業務を遂行する。人が行う日々の判断に対し、Einsteinが正確なガイダンスを提供するのだ。

 そしてEinstein AnalyticsもEinstein Discoveryも、Salesforceの中のデータだけでなくさまざまなデータを使ってインテリジェンスを提供できる。ETLの機能が用意してあるので、それを使い容易にデータをSalesforceのプラットフォームに取り込める。そして高性能なデータストアがあるので、データ分析の処理もかなり高速に行える。既に何十億ものデータセットを取り込み、データ分析をSalesforceのプラットフォーム上で実施してる事例がある。

 またEinstein Discoveryなりを使いこなして、ビジネスプロセスの中で予測のストーリーを導き出すのに高度な統計学のスキルなどは必要としない。

 「必要なのは統計学よりもビジネスドメインの知識です。それと、必要なデータに対しアクセスできるかです。これはスキルと言うよりは、ユーザーに与えられる権限です。Einstein Discoveryが魔法のように必要なデータを集めてきてくれるわけではありません」(カーカニス氏)

 そしてもう1つ必要なのは、好奇心だ。「好奇心がなければ、Einsteinが提示してくれる予測やインサイトをビジネスに活かすことはできないでしょう」(カーカニス氏)。データを見える化し、それを見て疑問が出てくれば新たな質問が生まれる。その質問をEinsteinに投げかければ、新たな知見が得られる。その知見を活かすアクションはいったいどんなことかを想像し、アクションを実際に行うには適切なリコメンデーションが欲しくなる。こういう流れでデータを活用しアクションを起こしていくには、ビジネスを向上させるため、あるいは顧客との関係性をより良くするための好奇心が必要になるだろう。

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この記事の著者

谷川 耕一(タニカワ コウイチ)

EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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