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テレワークで押さえておきたい6つのポイントをゼットスケーラーが解説

今は従業員と顧客の健康と安全が第一 安全にテレワークを実現するために

 ゼットスケーラーの主要プロダクトにはZscaler Internet Access(ZIA)とZscaler Private Access(ZPA)の2つがある。

 ZIAはクラウドで実現するセキュリティスタックとなり、IDS、IPS、ファイアウォール、Sandbox、URLやコンテンツのフィルタリング、DLP、CASBなどが含まれている。ロウ氏は「管理者には複雑性を減らし、エンドユーザーにはユーザーエクスペリエンスを向上させる」とメリットを挙げる。

 ZPAはエンドユーザーが業務で使うアプリケーションやデータに安全にアクセスするためのツールとなる。ゼロトラストをもとにしたやりとりで、VPNに接続することなく、直接アクセス先のクラウドやデータセンターにアクセスできる。従業員がリモートワークをするときに用いるツールとなる。

 ゼットスケーラーには脅威分析を行う組織「Zscaler ThreaLabZ」もある。同社のサービスで生じるリクエストは毎日950億を超え、この大量のトラフィックから新たな脅威の検知も行っている。最近ではコロナウイルスに便乗した各種マルウェアも確認されているという。こうした脅威に対応するために毎日12万ものセキュリティアップデートを行い、毎日1億以上の脅威をブロックしている。

 2020年は全世界で新型コロナウイルスの感染が拡大し、否が応でもテレワークを強行せざるをえない状況だ。ロウ氏によると、2020年1月から比較してZPAのトラフィックは全世界で8倍、日本でも2倍増加している。それだけテレワークの実践が広がっているとも言える。

ZPAのトラフィックは2020年1月から世界全体で8倍、日本で2倍伸びている
ZPAのトラフィックは2020年1月から世界全体で8倍、日本で2倍伸びている

 ロウ氏がゼットスケーラーの強みとして挙げるのは展開の速さだ。社名に「スケール」が入っているだけに、拡張性は同社の強み。あるグローバル物流企業では1週間でZPAのユーザー数を5000人から2万人へ、別のグローバルな複合企業では2週間の間にZPAのユーザーを2万人から10万人に拡張したという。どちらも2020年3月にだ。

 日本における導入についてはゼットスケーラーの北アジア担当 ダレン マッケレン氏が説明した。2020年3月始め、大手物流企業からゼットスケーラーに「4月から6,000人がテレワークできるようにしたい」と相談があり、当初の予定を前倒しして3月中に実現したという。ほかにも武田薬品工業が全社的にゼットスケーラーを利用している。同社は2月には社員に在宅勤務を推奨するなど、新型コロナウイルス対策の動きが早かったことで知られている。

 日本ではここ数年「働き方改革」のもとに政府がテレワークを後押ししてきたが、なかなか定着していない。厚生労働省がLINEで実施した新型コロナウイルス感染症対策に関するアンケート結果(第1回目)を見ても、テレワークをしているとの回答はわずか5.6%にとどまっていた。新型コロナウイルスとの戦いが長期戦になることは恐らく不可避だ。マッケレン氏は日本の現状をうけて、次のように語った。

 「いま日本企業において最も重要なのは従業員および顧客の健康と安全です。今後テレワークはビジネス継続のための重要な柱となるでしょう。従業員が安全に仕事をするためには、安全に情報にアクセスできるようにする必要があります。ゼットスケーラーは日本企業に新しい仕事環境への迅速な移行を支援していきます」

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この記事の著者

加山 恵美(カヤマ エミ)

EnterpriseZine/Security Online キュレーターフリーランスライター。茨城大学理学部卒。金融機関のシステム子会社でシステムエンジニアを経験した後にIT系のライターとして独立。エンジニア視点で記事を提供していきたい。EnterpriseZine/DB Online の取材・記事も担当しています。Webサイト:https://emiekayama.net

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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