音楽業界、コンサル、ERP…「経験したことはすべてためになると信じること」セールスフォース 笹俊文さん
連載第10回:セールスフォース・ドットコム 笹 俊文氏 インタビュー
IT関連のメディア記者を経験し、エンタープライズIT系のベンダーを経て、PR会社ビーコミ社長としてB2B系の企業広報を手掛ける加藤恭子の連載。今回は、セールスフォースドットコム 笹 俊文さんへのインタビューをお届けします。バンド活動の後の英国留学、コンサル業界、ERP業界などを経た今、「大切なのは経験したことはすべてためになると信じること」だと語ります。
ミュージシャンを「動かす」バンドマスター経験がビジネスに活きた

株式会社セールスフォース・ドットコム 専務執行役員 ジェネラルマネージャ
デジタルマーケティング・ビジネスユニット 兼 クラウドセールス 兼 韓国リージョン
笹 俊文 氏
−−過去の職歴をご紹介していただけますか。最初からIT業界でしたか?
笹:商学部でしたので、コンサルティング会社のPwCに入社しました。90年当時はミッドレンジコンピューティングとしてダウンサイジングが活発なころで、企業でコンピュータが身近になっていました。経営コンサルタントとして入りましたが、実質的にはITコンサルタントで業務パッケージに携わっていました。
−−新卒でコンサルティングファームに入るのは先見の明がありますね。
笹:当時はバブルで学生が青田買いされる時代でした。どういう仕事をしたいか明確に決めていなくて、音楽活動をまじめにやっていたこともあり、1年間ゆっくり考えようと休学してイギリスに留学しました。イギリスから帰国すると、バンドの先輩がPwCにいることがわかり、PwCに決めました。
−−英語力を身につけるは外資系には特にアドバンテージになりますよね
笹:イギリスにはヨーロッパ各国からの学生が多くいました。多種多様な文化に触れ、ブリティッシュイングリッシュも学べていい経験でした。相手の文化背景や個性を考えてコミュニケーションすることも学びました。
−−IT業界で活躍する人にはバンド経験者が多い気がします
笹:音楽とバンドは役に立っています。私はバンドマスター、バンドを率いることを13歳からしていて、CDもリリースしています。自分より演奏スキルが高いギタリストやドラマーを自分の世界観に合うように動かして、アウトプットを出すには相手を尊重することが大切です。また音楽は耳を発達させます。言語スキルやプレゼンスキルの向上に役立っていると思います。話す時には常に頭の中でエイトビートが刻まれていて、間をとったりしています。こうしたところでバンド経験が活きています。
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加山 恵美(カヤマ エミ)
EnterpriseZine/Security Online キュレーターフリーランスライター。茨城大学理学部卒。金融機関のシステム子会社でシステムエンジニアを経験した後にIT系のライターとして独立。エンジニア視点で記事を提供していきたい。EnterpriseZine/DB Online の取材・記事も担当しています。Webサイト:https://emiekayama.net
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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加藤 恭子(カトウ キョウコ)
IT記者を経て、ナスダック上場IT企業のマーケティング・PRマネジャーを歴任。 現在は、その経験を活かし、マーケティング・広報のコンサルティングを行う株式会社ビーコミの代表として活動。日本PR協会認定PRプランナー
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