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北川裕康のエンタープライズIT意見帳

プラットフォームのビジネスモデルの変遷を辿る:共通項はアプリケーションからの進化

Windowsがプラットフォームによる市場制覇を教えた

 Windowsは、「プラットフォームを握ることで市場を制覇できる」ことを、多くの人に気づかせました。そして、「第1次プラットフォーム」が衰退していきました。ただ、OS上にアプリケーションが独自に作られていたこともあり、ベンダー間のアプリケーションではデータやメッセージ交換が簡単ではありませんでした。また、「第3次プラットフォーム」に見られるような、そのプラットフォーム内を流れるすべてのデータを捕捉して、格納する手段はなかったのです。

 この時代、ネットワークの発展で、分散コンピューティングが可能になり、SOA(サービス指向アーキテクチャ)などを利用したアプリケーション統合ができるようになりました。ただ、分散コンピューティングでのプラットフォームは確立されませんでした。

 そして「第3次プラットフォーム」が始まります。それは、ずばりクラウドの時代です。ただ、クラウドをプラットフォームの基盤にするといっても、大別にして2種類の第3次プラットフォームがあります。

 1つめは、AWS、Azureなどのパブリッククラウドから、Salesforce、ServiceNow、Workdayに代表されるクラウドアプリケーションまでの「テクノロジープラットフォーム」です。

 2つめは、iPhone、アマゾン、楽天、Airbnbなどのテクノロジーをベースにビジネスモデルを実装した「ビジネスプラットフォーム」です。私の得意分野は前者の中のクラウドアプリケーションのプラットフォームです。第3次プラットフォームのクラウドアプリケーションプラットフォームの特長は以下のようなものがあります。

  • クラウドを基盤にした真の共通プラットフォームになっている。所有する必要がなく、互換を維持しながら、その進化が自動的に行われる
  • 共通プラットフォームにより、アプリケーション間でデータやメッセージの交換ができ、さらにネットワーク越しでも可能
  • プラットフォーム全体で、データやメッセージが捕捉され、格納できる
  • 第2次プラットフォームの特長を拡大して、WebサービスによってAPIを公開して、ISVのアプリケーション開発を促進する
  • アプリケーションの流通や入手を可能にするマーケットプレイスを持つ

第3次プラットフォームの2つのモデル

 私が勤めていたWorkdayは、大半の特長をもちろん揃えており、そのアーキテクチャを見ると、現在ではデータを活用する機械学習がプラットフォームの中心にきています。データレイクやワークフローなどの共通基盤のサービス層があり、データ、アナリティクス層、その次に機械学習の層があり、ようやくアプリケーション層があるイメージです。このように機械学習をアーキテクチャの中心に添えることで、予測分析などの各種のアドバンスド・アナリティクスを業務で自然に活かせるようになるのです。たとえば、社員の離職予想などです。また、アプリケーションの連携が容易になるので、たとえば人に関係するような業務である、人員計画、予算管理、採用、人材管理、人件費の管理などが串刺しで可能になります。

 Salesforce、ServiceNow、Workdayなどのプラットフォームには、共通している点があります。それはマイクロソフトのExcelのように、そのプラットフォームをリードする得意分野のアプリケーションからスタートしていることです。SalesforceはCRM、ServiceNowはサービスマネジメント、WorkdayはHCMです。これらの企業は、APIを公開してISVを取り込みながら、そのアプリケーションを推進し、他のアプリケーションにポートフォリオを拡大しています。しっかり初期の成功モデルを描いているのです。大したものです。

 これらのプラットフォームの課題は、それぞれのプラットフォームが独自に進化して、プラットフォーム間の連携がないので、ユーザー企業やSIがその統合を行う必要があります。そのため、プラットフォーム間のプロセス、データなどを連携させるためのiPaaS (Integration Platform as a Service)が急成長しているのだと思います。当面は、第3次プラットフォームの進化が見られそうです。

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北川裕康(キタガワヒロヤス)

クラウドERPベンダーのインフォア(Infor)のマーケティング本部長。33年以上にわたりB2BのITビジネスにかかわり、マイクロソフト、シスコシステムズ、SAS Institute、Workdayなどのグローバル企業で、マーケティング、戦略&オペレーションを担当。その以前は富士通とDECでソフトウ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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