ハイパーオートメーションの実践に備える
ServiceNowは、第2段階のデジタライゼーションの先もサポートできると考えている。ガートナーが発表した『2022年の戦略的テクノロジーのトップトレンド』によれば、その1つに「ハイパーオートメーション」がある。加藤氏は「ハイパーオートメーションは、DXの3段階におけるデジタライゼーションの先にあるもの」という解釈を披露した。
ServiceNowが目指すハイパーオートメーションは、「あらゆるシステムがつながり、それを元に自動化が実現され、さらには自動化プロセスから得られた情報の蓄積を元に、より高度化を実現すべく、プロセス自身が進化し続けることを可能とする」ことであるというのだ。その実現に必要になるのが、以下の4つである。- ワークフロー機能
- ローコード/ノーコード開発ツール
- API連携/RPA連携機能
- AI/プロセスマイニング
ビジネスプロセスの改善は、ユーザー部門とIT部門の協力的関係があって初めてできることだ。その実現に向けては、「どちらの部門にとっても使いやすい機能を提供することが重要」とServiceNowは考えている。最近のSaaSはAPI連携が可能だが、レガシーシステムにも接続できるようRPA連携も提供するのもその一環である
さらに、これからはビジネスプロセスの継続的改善を支援することも必要だ。常に現在の業務の見直しを行い、新しいビジネスプロセスに最適化するとなれば、人間だけでなくシステム側も追随しなければならない。最適化するべきポイントを人間だけが抽出するのは難しい。そこをサポートするためにAIやプロセスマイニングの機能も提供することが求められる。
ハイパーオートメーションへの道のりは、デジタイゼーションを始めることから始まる。単なる電子化の第1段階でも、何もやらないことにはDXは始まらない。第1段階を卒業した先に、第2段階のデジタライゼーションがある。
そして、ハイパーオートメーションを意識し、より高度な自動化を実践する。ビジネスプロセスの変革も、大きくビジネスを飛躍させる可能性がある立派なDXだ。より高度な自動化を意識し、ハイパーオートメーションを意識しておいて損はない。
ローコード/ノーコード開発ツールは実現手段にすぎない。変革を実現するには、全社的な取り組みだけでなく、ガバナンス強化のために業務やシステムも属人化させないプラットフォームが今後必要になるだろう。