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塩野義製薬、臨床試験の解析資料作成を人工知能技術で準自動化──独自開発「AI SASプログラマシステム」を事業化

塩野義製薬株式会社 DX推進本部インタビュー

 塩野義製薬はSASと共同で、医薬品業界のDX推進に向けたデータ解析コンサルティングサービスの提供開始を2022年9月に発表した。その狙いには、独自に開発した「AI SASプログラマシステム」で製薬業界全体、最終的には社会全体を良くしたいという強い思いがある。開発の経緯をDX推進本部 データサイエンス部の北西由武氏、木口亮氏、SAS Institute Japan 小林泉氏に訊いた。

2015年に始まった塩野義製薬の挑戦

(左)塩野義製薬株式会社 DX推進本部 データサイエンス部 部長 北西由武氏<br />(中)塩野義製薬株式会社 DX推進本部 データサイエンス部 木口亮氏<br />(右)SAS Institute Japan株式会社 ソリューション統括本部 アナリティクスプラットフォーム統括部 統括部長 小林泉氏
(左)塩野義製薬株式会社 DX推進本部 データサイエンス部 部長 北西由武氏
(中)塩野義製薬株式会社 DX推進本部 データサイエンス部 木口亮氏
(右)SAS Institute Japan株式会社 ソリューション統括本部 アナリティクスプラットフォーム統括部 統括部長 小林泉氏

──最初に経歴や現在の役職に就いた経緯などから教えて下さい。

北西:学生時代は化学専攻だったのですが、新卒で塩野義製薬に入社し、長く臨床統計の業務に従事してきました。その仕事を通して統計解析のプログラミングに触れ、2020年3月までは解析センターの所属でした。2020年4月から、解析センターからスピンオフする形でデータサイエンス室ができ、そのタイミングで室長に就任しました。これに伴い、解析のフィールドも臨床統計からコーポレートのデータサイエンスに拡大しました。とは言え、これまでも他の部署の解析を手伝う機会がありましたし、リアルワールドデータの解析もやっていたので、自然な流れだったと思います。そして2021年7月のDX推進部の立ち上げと同時に、その下にデータサイエンス部ができ、データエンジニアが私たちのチームに合流し、社内のデータ整備と活用を1つの部署でやるように変わりました。

木口:2014年に新卒での入社になります。元々データサイエンスを専攻していたため、解析センターの配属になりました。入社前から事前知識を持っていたわけではありませんが、実地で臨床統計を中心に経験を積み、現在はデータサイエンス部で主に疾患に関するデータサイエンスの仕事に携わっています。

──DX推進部ができたことで、データサイエンス部の仕事に変化はありましたか。

北西:DXの解釈は人それぞれで違っているようですが、私自身はDXとはサイエンスの考え方で実践するべきだと考えています。ITシステムが出力するデータをいかにうまく活用できるか。単純にツールを入れただけでは、局所的な最適化はできても、会社横断的な事業シナジーを作り出すまでには至らない。ではデータを何に使うのか。可視化から始まり、観察して、仮説を作り、実験をして、検証して、行動に移す。その鍵はデータを見ながら仮説を立てて、検証する。仮説が正しいと実証できれば、行動に移して横連携を進めていくことにあります。それを実践できれば、結果的にDXを実現することになると思います。

──「AI SASプログラマシステム」の成果を外部に販売しようとする前に、社内での取り組みがあったと思います。それはいつから始まったことなのでしょうか。

木口:テスト検証が始まったのが2015年からで、最初の実証実験を2017年、2回目の検証を2018年に実施し、目標を達成したのでプロジェクト完了となりました。

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プロセスの中でも特に手間のかかるのが申請資料の作成

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この記事の著者

冨永 裕子(トミナガ ユウコ)

 IT調査会社(ITR、IDC Japan)で、エンタープライズIT分野におけるソフトウエアの調査プロジェクトを担当する。その傍らITコンサルタントとして、ユーザー企業を対象としたITマネジメント領域を中心としたコンサルティングプロジェクトを経験。現在はフリーランスのITアナリスト兼ITコンサルタン...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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