大日本印刷(以下、DNP)は、事務用品や消耗品などの間接材を対象とした新しい購買システムを6月に導入した。また、グループ会社の39社にも同システムを導入し、9月に導入の効果検証を行ったという。
同システムの導入により、間接材発注作業に関する工数・リードタイム・コストの削減を実現し、DNP社員や取引先社員の働き方の改革やガバナンスの強化につなげているとのこと。なお、同取り組みは、KPMGコンサルティングの支援のもとで実施しているという。新システムの主な特徴と効果は以下のとおり。
- リードタイムの短縮:各部門の担当者は、購買部門を通さず直接発注できるようになった。また、伝票による受入検収作業を自動化し、システム導入前に比べて、間接材発注1件あたりの作業工数を最少で約10分の1に、納品のリードタイムを最短で約5分の1に削減できた
- 発注価格の最適化と増加する品目数への対応:既存のサプライヤーに加え、AmazonなどのECサイトとも連携し、複数の商品を一括で検索して発注可能。自由競争の環境をつくり、発注価格の最適化を図る。また、発注できる間接材の品目数が約4000万以上に拡大した(ECサイトを除く)
- ガバナンスの強化:領収書処理による事後精算の件数を削減するとともに、購買情報の一元管理によって、発注の適正化や不正モニタリングなどを強化。紙の伝票に基づく手入力作業を削減し、単価登録間違い・計上漏れなどのミスの削減につなげている
- 購買部門の業務改革推進:ペーパーレス化や働き方改革の実現につながり、間接材に関しては蓄積された購買情報を分析することで、関連する業務プロセス全体の最適化につなげていく
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