NTTデータ：オフィスワーカーの日常業務を支えるSmart Agent
NTTデータは10月24日、オフィスワーカーの生産性向上を目的とした生成AI活用コンセプト「SmartAgent」と、これを具現化したAIエージェントサービスである「LITRON Sales」を発表した。様々なユースケースが期待されるエージェントAIだが、まずはオフィスワーカーの日常的な業務の支援からエージェントの適用を始めていくというのが同社のアプローチだ。
「NTTデータが描く生成AI活用の未来像では、オフィスワーカーの業務に最適化された“パーソナルエージェント”が、複数のドメイン知識に特化したエージェント（経理、営業、法務など）と連携し、さらに（文章を作成するなど）単純作業を行うデジタルワーカーや顧客対応などを行うデジタルヒューマンとも自律的にコミュニケーションを取ることで、利用者の業務の抜本的な改革を図っていく。エージェントAIなどが新たな労働力として機能し、人間がより付加価値の高いビジネスに集中できるようにシフトさせていきたい」（NTTデータ テクノロジーコンサルティング&ソリューション事業推進部 GenAIビジネス推進室 室長 奥田良治氏）
SmartAgentは以下の4つの要素から構成されている。
- 自律的なタスクの組み立てと、特化エージェント／デジタルワーカーへのタスクを割り振るエージェント
- 専門のドメイン知識をもち、タスクを検討する特化エージェント
- 単純で定型的なタスクを実行するデジタルワーカー
- AI同士が協調して行うコミュニケーション
SmartAgentの一部の機能に関しては既に、住友生命がパーソナルエージェントによるパーソナライズメールの作成と送付、東京ガスが特化エージェントによるマーケティング支援、ライオンは特化エージェントによる熟練技術者の暗黙知抽出・文書化など、取り組みが公開されている。また、SmartAgentを活用したサービスであるLITRON Salesは、その名の通り営業に特化したエージェントで、「データ入力／活用」「アポ／提案準備」「営業力強化／指導」「営業事務処理」といった機能をもつ（今回提供が開始されたのはデータ入力／活用機能のみ）。
同社は今後、顧客のフィードバックを得ながら、SmartAgentを実現するエンドツーエンドのフルスタックサービスをより広い業務領域で拡充させていく予定だ。
