日本は政治家の「最貧国」だ
幕末の頃、日本には吉田松陰の「松下村塾」や緒方洪庵の「適塾」、あるいは大塩平八郎の「洗心洞塾」に代表されるような私塾が全国にあった。ここで学んだ若き学徒たちは、やがて日本の近代化のために奮闘した。
ところが今日、明治維新に匹敵するくらいの大変革期を迎えているというのに、私利私欲を捨て、それこそ命を懸けて国事に奔走する政治家が見当たらない。 一方の自民党も野党に転落して以降、人材不足に悩んでいる。
そこで、政治家を目指す人、志を抱く人に、政治に関する勉強の場を与えると同時に選挙のノウハウを叩き込み、人材囲い込みを図ろうというわけだ。
海外では、人気職業ランキングの上位に必ず「政治家」が入る。ところが日本では見たことがない。
これは由々しき事態である。政治家が軽蔑と揶揄の対象では、この国は変わらない。単なる選挙向けの「政治塾」ではない、真に日本の舵取り役たらんとする政治家を育成する「政治塾」が求められる(敬称略)。