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IT Initiativeスペシャル

高い信頼性が要求される分野で、クラウドコンピューティング環境を実現する日立のストレージソリューション

アイ・ティ・アール シニアアナリスト 舘野真人氏が聞く!日立のストレージ戦略とは?

ストレージの仮想化がもたらすさまざまなメリット

株式会社 日立製作所 RAID システム事業部
事業企画本部 製品企画部 部長 大枝高氏
大枝
新コンセプトの実現において重要な役割を果たすのが、日立の仮想化技術です(図1)。中核となるのがディスクアレイサブシステム「Hitachi Universal Storage Platform V(以下、USP V)」であり、エンタープライズクラスとして世界で初めて*ボリューム容量仮想化を実現した製品です。USP V の導入により既存の複数の物理ストレージを仮想化して一つのストレージとして扱うことができるようになります。お客さま自身が複雑なシステム構成やその運用を意識しなくても、USP V が提供する最新の技術により、ストレージ資産を最適化して活用できるわけです。同時に日立だけでなく、他社のストレージも一括管理できるため、それぞれの扱いを学ぶ必要がなくなる意味でも、運用コストが下がります。
 さらに将来にわたってストレージ容量を増加する場合でも、ボリューム容量の仮想化技術を使うことで、最小限の投資でスタートし、システムの再構築を行う必要も無く自由に増強していくことができます。その際、システムを停止する必要もありません。実際、ボリューム容量の仮想化はコスト抑制に非常に有効と認めていただき、この不況の時代に2008年から2009年にかけて、容量ベースで10倍以上の販売を記録しています。 * 2007 年5月、日立調べ
図1:日立ストレージ仮想化ソリューション
舘野
これは運用面での話になると思いますが、仮想化によりストレージを統合することで、今までは別の箱に入っていたために二重、三重に持っていた無駄な資産の状況も把握できる。情報の見える化による、そうした副次的なメリットも期待できると思うのですがいかがでしょうか。
岩崎
そこで見逃せないのが、中にあるデータの利用価値も可視化できることです。そして、アクセス頻度の高いもの、若干落ちるもの、ほとんどアクセスしないが捨てないものなどの利用価値と、時間の経過に応じて管理していく。つまり、日立が提唱しているデータライフサイクルマネジメントが可能になるのです。
舘野
 さらに運用に関する話題ということでは、セキュリティについてもお聞きしたいと思います。たとえば最近でも、大規模な情報漏えい事件が発生しています。ストレージ視点からのセキュリティ対策はいかがでしょうか。
大枝
セキュリティという概念は非常に幅広く、その対応もさまざまです。情報漏えい対策における基本の一つはデータの暗号化であり、日立はストレージベースの暗号化機能を提供しています。その中にデータを入れていただければ、すべて暗号化され、安心して保存することができるもので、高度な運用も必要ありません。安全な保管庫がある、というイメージです。元々ストレージの中には、データに対して計算するさまざまなロジックが入っています。その中に暗号化機能を入れていますので処理は非常に高速です。暗号化のために消費電力が増えることもありません。
 またSOX法準拠などで求められているのが、データの正当性の確保です。日立には、保存したデータの改ざんをストレージレベルで防止するコンテンツアーカイブ用の「Hitachi Content Archive Platform」があり、各国の公文書館やNASA(アメリカ航空宇宙局)などでご利用いただいています。

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社会インフラレベルの要求水準に対応できるクラウドコンピューティング環境をめざす

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ITイニシアティブ編集部(ITイニシアティブヘンシュウブ)

経営・ビジネス・ITをつなぐ実践情報誌「IT Initiative」編集部  

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