3層アーキテクチャとHCIのいいとこ取り、デル・テクノロジーズによるAI時代の「次世代インフラ」とは
柔軟性とシンプルさを両立させる「分離型インフラストラクチャ」に優位性
Dell Private Cloudを支える「Dell PowerStore」 最新機能のメリットも享受できる
先述したようにワークロードが多様化するにつれて、サイロ化させないためにも共通のデータ層が重要になる。たとえば、ストレージ領域の多くはブロックストレージを想定するかもしれないが、コンテナ環境においては、永続ストレージ領域にNFS(Network File System)が求められるケースも少なくない。つまりデータ層は、ワークロードや接続性を選ばない“オールラウンドな”ストレージを前提として、信頼性と柔軟性も担保しなければならない。
その点、Dell Private Cloudに用いられるDell PowerStore(今後、他製品にも拡充予定)は、2020年にリリースされて以来、フラグシップ機として根強い支持を受けてきたオールフラッシュ・アレイ・ストレージだ。直近5年間だけでもFortune 500企業の90%以上に導入されており、既に3万以上のノード数、8エクサバイト以上の出荷容量を誇る。
「製品機能だけではなく、常に最新技術を継続利用できるための仕組みがあり、高いデータ削減効果はもちろん、AIアシスト機能による使いやすさも特長の製品です」と市川氏。信頼性やレジリエンスといった観点を含めて、常に進化を続けている製品だと力説する。

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Dell PowerStoreでは、データ削減率 5:1(5分の1)を保証(購入すれば、無条件で適用される)しているとして、市川氏は「たとえば、削減可能な100TBのデータがDell PowerStoreに格納された場合、20TBにまでデータを削減することを保証します。これはデータ削減機能が高度だからこそ成せるものです」と述べる。
また、全世界に導入されたDell PowerStoreのテレメトリー情報を分析することで、問題となる箇所や要因を予測して、AIが顕在化する前に推奨アクションを提示したり、デル・テクノロジーズへの問い合わせを自動作成したりと、よりプロアクティブな課題解決が可能だという。
さらに目玉とも言えるのは、ランサムウェア検出機能だ。Index Engines社の「CyberSense」というソリューションとの連携で実現した同機能は、CyberSenseのAIラーニングエンジンを活用してデータの異常性、ランサムウェア攻撃を特定することで、攻撃を受ける前のクリーンなデータに容易かつ確実に復旧可能だという。
最後に話をDell Private Cloudに戻そう。今回は、ハイパーバイザ環境を簡単に導入し、運用効率も向上できる点を中心に取りあげたが、今後はDell AI FactoryやDell NativeEdgeなどのソリューションにサポートを広げていくことで、AI時代の次世代アーキテクチャにより相応しい進化を遂げていくという。
「AI時代に求められる『次世代ITインフラストラクチャ』には、柔軟性とシンプルさが不可欠です。これらは相反するものですが、実現することが求められています。そこで、われわれが提唱するのは分離型アーキテクチャであり、『Dell Private Cloud with Dell Automation Platform』なのです」(市川氏)
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加山 恵美(カヤマ エミ)
EnterpriseZine/Security Online キュレーターフリーランスライター。茨城大学理学部卒。金融機関のシステム子会社でシステムエンジニアを経験した後にIT系のライターとして独立。エンジニア視点で記事を提供していきたい。EnterpriseZine/DB Online の取材・記事も担当しています。Webサイト:https://emiekayama.net
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
提供:デル・テクノロジーズ株式会社
【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社
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