クラウドによる効率化で、社会に大きなインパクトを
クラウドの目的として経費削減効果が注目されているが、決してシステム管理者の総数が変わるものではないという。しかし、管理の質は変わり、アウトプットも変わっていくことが予想される。「どのような変化があるのか」という伊藤氏の投げかけに、竹藤氏は「まだまだクラウドが担う部分は全体の1%にも満たない。
しかし、電力システムなどIT以外では、所有から利用へという利用形態は普通のこと。慣れれば活用は広がるだろう」という。それに伴い、システム管理者は「何を選ぶか」というディレクター的な役割を果たすことになり、宇陀氏は「クラウドの活用でシステム管理者の逆襲がはじまる」とジョークを交えつつも、「システム管理者の生産性が向上することで、社会のシステムも大きく進化する。それによって地域や社会が活性化することを望みたい」と展望を語った。
その後、森下氏が手がけるカレーショップの話に脱線しながらも、「クラウド技術は外来産だが、日本的なアレンジでカレーをカレーライスにしたように、ITでも新しい価値を生み出してほしい」と宇陀氏がまとめ、竹藤氏も「新時代はチャンス、感謝される仕事としてプライドを持ってがんばろう」と激励した。森下氏も「そのモチベーションのためにもユーザーは、いっそうの感謝の気持ちを表現しなければ」とコメント。くだけた雰囲気に多彩な示唆があふれるトークセッションに聴講者からは大きな拍手が寄せられた。