小幡社長とは師弟関係?
インサイトテクノロジーに転職を考えるころは「データベースを極めたい」という意思は確固としたものとなっていた。
「最初の面接は確か東京駅にあるそばやさんでした。『イベントの打ち上げをやってるからおいでよ』と誘われて行ったら、それが最初の面接だったんです」(新久保さん)
あこがれから自然な流れでインサイトテクノロジーに転職した。当初はコンサルタントとしての肩書きが与えられ、顧客企業の開発プロジェクトで設計の相談に乗ったり、パフォーマンスチューニングなどを行うなどした。同社が行うセミナー講師を務めることもあった。そのうちにOracle ACEにも名を連ねるようになった。
取材中、新久保さんは隣に座って話を聞いている小幡社長に「そういえば、初めて小幡さんにほめられたのがメルマガでしたよ」と話しかける。かつてインサイトテクノロジーは「おら!オラ!Oracle どっぷり検証生活」という人気のメールマガジンを発行していた。執筆者は持ち回りで、新久保さんが担当した回もあった。
「入社して数年、ほめられたのは初めてでしたよ。『いいぞ。このままいけ』って言われたんですよ」と小幡さんに話す新久保さん。あまり態度には現れないが、きっとうれしい出来事だったのだろう。
話を聞いていると、二人の間には師匠と弟子のような信頼関係が垣間見える。そうかと思うとインタビュー中に小幡さんが「うそだ!本当のことを話してない」と大人げなく話に割り込んだりする。すると新久保さんが「違いますよ」と冷静に応えたり、「意味分かりません」と流したり・・・良い関係ができているのだろう。