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ステージゲート法による革新的な製品を生み出すイノベーションマネジメント

ステージゲート・プロセスのハイライト「ゲート会議」とは?

(第7回)

ステージゲート・プロセスのハイライトが、ゲート会議です。ゲート会議でいかに高い質の議論ができるかにより、企業がステージゲート法によって生み出すことのできる効果は、大きく左右されます。今回はゲート会議の運営のポイントについて議論したいと思います。(いままで連載は、こちら)。

ゲート会議の「議論の質」が長期的に企業の浮沈を決める

 ステージゲート法は、革新的な製品や事業を生み出すためのテーマ・マネジメントの方法論であることを説明してきました。企業の今後の収益を支え、企業の将来を大きく左右する製品や事業を創出するためのものともいえます。

 ステージゲート法は、アイデア創出から市場投入までを複数の「ステージ(活動)」と、ステージの間に置かれた「ゲート(プロジェクトを次のステージに進めるかどうかを評価する関門)」から構成されています。「ゲート会議」は、これらのゲートでテーマの評価と意思決定をおこなう場です。企業にとって経営に関わるさまざまな意思決定のなかでも、もっとも重大な意思決定の場であるといえます。

 しかし、ゲート会議には特有の難しさが、3つあります。

ゲート会議特有の難しさ1:大きな不確実性のもとでの意思決定

 1つ目に、「大きな不確実性のもとで意思決定をしなければならない」ことです。革新的テーマであるため、その企業にとって実際の研究開発活動、調査・計画策定、評価いずれも、それまで経験のない分野の活動です。プロジェクトメンバーも、評価をするゲートキーパーも、その製品・事業の分野についての経験や知識が乏しく、市場環境、技術そして適正な展開方法について共通の理解や認識を持っていません。

 ゲート会議の議論のなかでは、さまざまな意見や異論が出されるのが普通ですし、またそうでなければなりません。限られた時間のなか、関係者が納得する議論を行い結論を出すということはとても難しくなります。

ゲート会議特有の難しさ2:モチベーションを損なうものであってはならない

2つ目に、ゲート会議での意思の決定の方法が、「モチベーションを損なうもの」であってはなりません。プロジェクトメンバーが今後も革新的な製品・事業の創出という高い目標に向けて継続的に挑戦することを促進する意思決定が必要です。 

 「中止という選択」が最適な意思決定だとしても、プロジェクトチーム側のモチベーションを低下させるような「意思決定の方法」であれば、今後プロジェクトメンバーが新たなテーマに挑戦する意欲を損なってしまします。「意思決定の方法」が不適切だと、「革新的な製品や事業が継続的に不在という状況が、ボディーブローのように企業の弱体化をもたらします。

ゲート会議特有の難しさ3:「ゲートキーパー間での議論不足」と「安易な意思決定」

 3つ目の難しさが、“過度なモチベーション配慮”からくる「ゲートキーパー間での議論不足」と「安易な意思決定」です。プロジェクトメンバーとゲートキーパーなどの参加者が、共通理解や認識の醸成をせず、意見が対立するポイントを解消するための徹底した議論をおこなわず、プロジェクトメンバーのモチベーションに対し過度の配慮をすることによって、安易にプロジェクトメンバーの提案の方向で意思決定をしてしまうということが起こることです。

 「ゲート会議」は企業の将来にとても重要な意思決定の場です。上記の3つの難しさがありながらも、ゲート会議での高い「議論の質」を実現・維持することができるかが、長期的に企業の浮沈を決めると言っても過言ではありません。

次のページ
ゲートキーパーは「真剣勝負の場」としてゲート会議に臨む

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この記事の著者

浪江 一公(ナミエ カズキミ)

ベクター・コンサルティング株式会社 代表取締役社長大手電機メーカー勤務の後、アーサー・D・リトル(ジャパン)(株)、(株)フュージョンアンドイノベーション等を経て、現職。テクノロジーマネジメント、事業戦略、マーケティング戦略の分野で20年以上のコンサルティング経験を持つ。日本工業大学大学院技術経営研究科客員教授(兼任)。北海道大学工学部、米国コーネル大学経営学大学院(MBA)卒【主な著書・訳書】「ステージゲート法 製造業のためのイノベーションマネジメント」(英治出版)(訳...

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