「消費者との共創」をいかに実現するのか?コ・イノベーション時代のビジネスモデルを考える
第10回:イノベーションに効く翻訳書06:『コ・イノベーション経営: 価値共創の未来に向けて』
出版されるたびに世界中のベストセラーとなるビジネス思想家であるC.K.プラハード氏による名著「コ・イノベーション経営(原題:The Future of Competition)」を紹介します。
世界で最も影響力のあるビジネス思想家の著書
ビジネス関連書籍の著者の中で、最もお気に入りの人を3人選びなさいと言われたら、私はC.K.プラハード氏をそのうちの1人に挙げるでしょう。ちなみに残りの2人は、『ザ・プロフィット』、『プロフィット・ゾーン経営戦略』、『ザ・ディマンド』を著したエイドリアン・J・スライウォツキー氏、『ロングテール』、『フリー』、『MAKERS』を著したクリス・アンダーソン氏を挙げたいと思います。
プラハード氏は、長年にわたりミシガン大学ビジネススクール教授として教鞭を取りながら、数多くの国際企業のコンサルタントをしたり、自身でIT企業を経営した経験を持つ方です。代表的な著書には、『コア・コンピタンス経営』(ゲイリー・ハメル氏との共著)や『ネクスト・マーケット』などがあるので、ご存知の方も多いかと思います。
プラハード氏のビジネス領域における影響力は幅広く、英国タイムズ紙による「世界で最も影響力のあるビジネス思想家」の第1位に選ばれ(2007-2009年)、ハーバード・ビジネス・レビュー誌による「ビジネスの世界を変えた5つの戦略チャート」の1つとして市場ピラミッドが選ばれています(残りの4つは、PPM、経験曲線、5フォース、破壊的イノベーションです)。ボトム・オブ・ピラミッド(BOP)、リバース・イノベーションという新しい概念は、ここから生まれました。
今回ご紹介するのは、ミシガン大学の同僚であるベンカト・ラマスワミ氏と共著による『コ・イノベーション経営(原題:The Future of Competition)』です。

本書は、2004年に出版(旧題:価値共創の未来へ)されたものですが、復刻版として本年7月に東洋経済新報社から出版されています。
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白井 和康(シライ カズヤス)
ITコンサルティング会社所属。IT業界において20年以上にわたり、営業、事業企画、マーケティング、コンサルティングと幅広い役割に従事。2年前のある日、「日本のビジネスに光を!」という天からの啓示を受けて以来、ビジネス構造の究明と可視化に没頭中。好きな言葉は、「人生とは、別の計画を作るのに忙しいときに起こる出来事である。」(ジョン・レノン)Facebookページ「ビジネスアーキテクチャー研究ラボ」を運営中。
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