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お詫びから始まった基調講演、ラリーはCTOだからデモも自分でやります


 Oracle OpenWorld 3日目午後のキーノートには、再び経営執行役会長 兼 CTOのラリー・エリソン氏が登場した。「一年前私は、この場に現れませんでした。お詫びします。あの時は、本当に申し訳ありませんでした」と、ラリー。昨年の今日は世界最高峰のヨットレース「アメリカズカップ」で奇跡の大逆転により念願の優勝を勝ち取った日。CEOであるにも関わらず、そちらを優先しての「まさかのキーノートセッションドタキャン」だったことを詫びるところからキーノートはスタートした。

OracleのDBaaSにアプリケーションに載せるだけでマルチテント化、データは圧縮され暗号化も

昨年の不義理を詫びるラリー
昨年の不義理を詫びるラリー

 この日のキーノートセッションは、初日の発表の中からクラウドの部分、とくにプラットフォーム・サービスについて改めて説明、おさらいするものだった。プラットフォーム・サービスの最初の目標は、使いやすいものにすること。その前にまずはインフラを効率化したいというのがあった。この場合の効率というのは、多くの部分を自動化することだ。

 「労働集約的な作業を少なくする。たとえばスペースやプロセスを配分する作業などを少なくする。人が行う作業をなくすことで、結果的に人件費を下げることにもなる。これは大きなゴールだった」(ラリー)

 Oracleのクラウドは、3つのレイヤーで構成される。基盤としてOracle Database Cloud Serviceがあり、その上にWeblogic Java Cloud Serviceが載る。これだけではなく、Social、Mobile、Analytics、Identityの機能もその上に実装されている。「このプラットフォームの上でアプリケーションを作れば、そのままでソーシャルの機能が使える」とラリー。同様にモバイル、アナリティクスも、Oracleのクラウドプラットフォームにアプリケーションを載せればそれらの機能が使える。

 そして「今後、クラウドで最も大事になるのがセキュリティだ」と言い、そのための機能をアプリケーションに入れる必要はない。Oracleならば、インフラとプラットフォームにセキュリティの機能は包含されているとも言う。

 日曜日のキーノートでは、SaaSのアプリケーションもいまやOracleは数多く持っていることを主張した。今回も改めてそれを主張する。SaaSにはカスタマーエクスペリエンス、HCM(Human Capital Management)、ERPという主要な3つの分野があり、ERP分野ではOracleがパイオニアだとラリー。

 「これら数多くのSaaSを提供できているのも、プラットフォームのパワーがあるからだ」(ラリー)

 アプリケーションをOracleのプラットフォームに移せばマルチテナントになる。アプリケーションのレベルでマルチテナント性を確保する必要がないことのメリットは大きい。これはOracleだけが実現できることだと力を込めて言う。

 Oracleが提供する多くのSaaSは、Oracleのプラットフォームで動いている。そのプラットフォームのサービスはユーザーも利用できるのが、OracleのSaaSの特長でもある。SaaSで足りない機能を拡張したり、オンプレミスのシステムと連携したりするのにもプラットフォームは利用できる。

 「OracleがSaaSで使っているのとまったく同じプラットフォームを皆さんに提供する。ほとんどのSaaSはこれをやっていない」(ラリー)

 たとえばセールスフォース・ドットコムでは、Oracleのプラットフォームでサービスは動いているのに、提供するのは独自のプラットフォームサービスだと指摘。「セールスフォース・ドットコムは標準ではないプラットフォームを顧客にオファーしている」とラリー。

 OracleのどんなデーベースでもどんなJavaのアプリケーションも簡単にクラウドに載せられる。Javaではないものもソースコードの変換なしでクラウドに載せられるが、その場合にはIaaSを使うことになる。Oracleのデータベースであれば、ボタンを押すだけで簡単にモダンなクラウドになる。データは自動で圧縮されて10分の1の大きさになり、それで容量が減るだけでなく性能も向上する。さらに自動で暗号化もされ、選択すればインメモリデータベースで動かすこともできる。そして、アナリティクスの機能でビッグデータ分析もすぐに利用可能だ。このPaaSのサービスは、市場でユーザーがすぐに使えるようようになる。

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ライブでのデモをラリー自らが行う

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この記事の著者

谷川 耕一(タニカワ コウイチ)

EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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