EnterpriseZine(エンタープライズジン)

EnterpriseZine(エンタープライズジン)

テーマ別に探す

日本で最初にオラクルを立ち上げた男、サポートからオラクルを支える―アシスト星博さん

edited by DB Online   2017/01/20 06:00

24時間サポートや震災対応を経て、サポートを徐々に拡充

 アシストでは早くからオラクルのサポートを重要な位置づけと考えている。オラクル製品は技術的な難易度が高くサポートがないと扱えないという必然性があるだけではない。星氏によると、サポート(保守)ビジネスは長期契約になるため安定的な収入が見込めるという側面もある。またサポートのサービスが製品採用につながることもあるため、顧客開拓にも欠かせない。ちなみに日本オラクルが始動したころ、アシストでオラクルを担当する社員はトータルで100名ほどいた。うち技術者が半分、サポートは20名ほど。

 オラクルが日本進出したころのユーザーは金融、医薬品、製造などの業界が中心だったという。グローバル企業の中には「本社がオラクルを使用しているから」という理由でオラクルを採用する企業もあった。星氏は「かつての4大データベースは純粋に製品機能で比べたら一長一短でした。しかしオラクルが伸びたのはやはりビジネス戦略やマーケティングに長けていたからかと思います」と述懐する。

 90年代後半以降になるとオラクルの戦略が功を奏し、ユーザーは徐々に伸びていく。あるときから日本オラクルで24時間サポート制度を実施することになった。海外では24時間サポートを実施していたものの、当然英語となる。そこで日本人が日本語で相談できるサポートを24時間体制で提供するというものだ。ユーザーはサポートの受付時間などでサポートのランクを選ぶことができる。例えば9時から18時までがブロンズ、9時から22時までがシルバー、24時間がゴールドという具合だ。

 オラクル製品を代理店経由で契約していると、代理店が最初の窓口となる。そのため、それぞれの代理店でサポート対応体制を整える必要があった。アシストもユーザーが望めば24時間サポート対応できるように準備した。ただし当初は24時間対応を契約するユーザーは少なかったため、最初は当番が携帯電話を持つことで待機していたという。追って当番が会社で夜勤して待機する体制へと変わる。さらにアシストではサポートセンターを東京だけではなく、大阪や北海道へと広げるなど体制を次第に拡充していく。

 2011年の東日本大震災はひとつの転機となった。震災直後は電力不足や公共交通機関の乱れなどもあり、東京にあるオフィスが1週間クローズとなってしまった。昼間の時間帯であれば東京以外のサポートセンターが対応できるものの、深夜サポートに対応する人員は東京オフィスで待機しているため24時間サポートができなくなってしまう。そこでアシストではサポート可能な要員を大阪や福岡、名古屋の拠点に派遣することで対応した。このときの決断は早かった。後に24時間サポートは東京と北海道の2ヶ所で待機するようにと変わる。

 現在アシストのサポート部隊は全製品合わせると170名、オラクル担当は60名。市ヶ谷に限ると全製品合わせて100名、うちオラクル担当は40名となる。やはりサポートの中でもオラクル担当者の割合は高い。


著者プロフィール

  • 加山 恵美(カヤマ エミ)

    EnterpriseZine/Security Online キュレーター フリーランスライター。茨城大学理学部卒。金融機関のシステム子会社でシステムエンジニアを経験した後にIT系のライターとして独立。エンジニア視点で記事を提供していきたい。EnterpriseZine/DB Online の取材・記事も担当しています。 Webサイト:http://emiekayama.net

  • DB Online編集部(ディービーオンライン ヘンシュウブ)

    DB Online編集部 翔泳社 EnterpriseZine(EZ)が提供するデータベース/データテクノロジー専門メディア「DB Online」編集部です。皆様からの情報お待ちしています。 Twitter : https://twitter.com/db_online Facebook : http://www.facebook.com/dbonline.shoeisha

バックナンバー

連載:DBプロに会いたい!

もっと読む

All contents copyright © 2007-2021 Shoeisha Co., Ltd. All rights reserved. ver.1.5