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週刊DBオンライン 谷川耕一

日本オラクルは新CEO体制のもとにクラウド覇権を握ることができるのか


 3年前に日本オラクルの取締役 代表執行役社長兼CEOに就任した杉原博茂氏。「2020年までにCloud No.1 Companyになる」というビジョンを掲げ、クラウドビジネスへの転換に取り組んできた。3年間これに注力したことで、日本オラクルのビジネスのクラウドシフトも一段落し、さらなるステップアップを目指して新しいリーダーにたすきが渡された。

顧客ごとのステータスを見極め顧客に合ったクラウドジャーニーを提供する

フランク・オーバーマイヤー氏
日本オラクルのリーダーは杉原氏からフランク・オーバーマイヤー氏へ

 日本オラクルのたすきを託されたのが、日本オラクル 執行役員 最高経営責任者(CEO)に就任したドイツ出身のフランク・オーバーマイヤー氏だ。オーバーマイヤー氏は、ヒューレット・パッカード ドイツからIT業界のキャリアをスタートし、オラクル ドイツ、アバイア ドイツ、デル ドイツなどで経験を積み、2015年に再びオラクル ドイツに戻ってくる。IT業界の経験は25年を超え、オラクル ドイツでは、クラウド・トランスフォーメーションとインダストリー4.0のソリューションを牽引するリーダーとして活躍した。

 オーバーマイヤー氏は、杉原氏が取り組んできた3年間の実績を継承して、さらにクラウドビジネスを伸ばしていく。そのために必要なクラウドの条件として、オープンなクラウドであることをまず挙げる。これにより、誰でも利用できさまざまなワークロードを使えることになる。2つめの条件が拡張性があること。そして3つめがクラウドで完全性があることだと言う。この完全性と言うのは、従来Oracleが主張しているようにIaaS、PaaS、SaaSの全てに対応できることでもある。「(AWSのように)インフラだけでなく、(Salesforceのように)アプリケーションだけでもありません。Oracle Cloudは完全なクラウドを構築できます」(オーバーマイヤー氏)。そして4つめの条件として挙げたのが、顧客が必要な時にそこにサービスがあることだ。

 オーバーマイヤー氏は、クラウドのビジネスを日本でさらに拡大するための優先事項として日本の顧客のビジネスニーズを理解することが重要になると見ている。クラウドの導入を加速化することは大事だが、闇雲に導入するのではなく1社1社の顧客の環境がどうなっているかを理解する必要がある。その上で、クラウドを導入することで顧客のITを加速化するスピードが付くのかを見極める。

 「それぞれの企業においてステータスが異なります。違いを理解してどう手伝いができるのか、それを実現するのがオラクルの役割です。課題は顧客の今のポジションを確実に把握すること。顧客のどこを助ければいいのかを見極める必要があります。すでに日本の多くの顧客と話をしていますが、日本の企業はクラウドをIT全体の20から30%程度しかまだ使えていないのが現状です。その状況からどうやってさらにクラウドに移行させていくのか。これはベンダーのペースでやるべきことではなく、顧客自身のペースで行う必要がある。顧客のCEOと共にOracleはクラウドの旅路をたどっていかなければなりません」(オーバーマイヤー氏)。

 現状OracleはクラウドではNo1ではない。とはいえここ最近の、グローバルのクラウド関連ビジネスの業績数字などを見ても決してクラウドでは遅れていない。オーバーマイヤー氏は、日本でも確実にキャッチアップは可能だとみている。さらに日本でのクラウドビジネスを進めていく上では富士通との協業によるクラウドデータセンターもそれを後押しする。

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待望の日本のクラウド・データセンター開設は

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谷川 耕一(タニカワ コウイチ)

EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...

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