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執筆記事
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2014/08/28
ビジネスモデル会計がめざすもの-究極の計数感覚
ビジネスモデルを構築する必要性を一言でいえば、「付加価値の創造」です。そしてビジネスモデル会計の重要な役割は、付加価値を測定し、ビジネスモデルを評価するための基準作りです。前回は、ドラッカーの5つの計器を、「ビジネスモデルの評価基準」として紹介しました。連載のテーマである「ビジネスモデルを会計的に考える発想」すなわち「計数感覚」が重要であることは、ドラッカーの5つの計器をみれば明らかではないでしょうか。連載の最後に、ビジネスモデルとビジネスモデル会計の関係を整理しながら、計数感覚をどのように身...
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2014/07/29
ドラッカーの教えから学ぶビジネスモデルの評価基準
前回(第17回)から、連載の総まとめとして、何を理解していただきたかったかを整理しています。ビジネスモデルの構築には、会計的な発想が必要で、かつ関係が深いのです。そこには、損益計算だけでなく、貸借対照表とキャッシュフローを加えた、総合的な見方が必要です。今回は、ビジネスモデルとビジネスモデル会計の関係を、ドラッカーが提唱する「5つの計器」から整理します。
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2014/06/30
ビジネスモデルに必要な会計思考
第1回から第16回(前回)までの連載を通じて、新規事業計画(ビジネスモデル)に役立つ「経営分析・管理会計」の考え方、活かし方を紹介してきました。どのようなビジネスモデルを考えても、アイディアを数字に落とし込めなければ、計画の最終判断はできません。資金提供者などの第三者にきちんと説明できないだけでなく、自分自身も納得できないでしょう。連載の総まとめとして、16回の連載で何を伝え、何を理解いただきたかったかを、整理してみたいと思います。
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2014/05/09
ビジネスモデルを会計的に検証する「利益計画」の正しい手順
前回、変動損益計算書がビジネスモデルキャンバスと関係性が高いことを説明しました。このことは、ビジネスモデルを考える上で、変動損益計算書をシッカリ理解しておく必要があること意味しています。新規事業計画(ビジネスモデル)を、変動損益計算書の形式でまとめることを「利益計画(損益計画)」といいます。今回は、この利益計画をどのように行うのかについて、ご紹介します。利益計画の正しい手順はどのようなものか、よく陥ってしまう間違いについても考えてみましょう。
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2014/03/25
「ビジネスモデル会計」のススメ-ビジネスモデルの9ブロックと変動損益計算書の関係を考える
これまで、固定費についていろいろ考えてきました。固定費の性格、固定費の分類、共通固定費の配賦問題、固定費が利益の増減に与える影響などです。これらを十分理解しておかないと、収益構造、コスト構造を明確にしたビジネスプランを作成することはできないでしょう。今回は、よくご存じの方も多い「ビジネスモデルキャンバス」と「変動損益計算書」の関係について考えてみます。特に強調したいことは、ビジネスモデルキャンバスで描いたビジネスモデルは、企業内で最終的に事業化するには、計数計画に落とし込んではじめて、採用の可...
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2014/02/25
景気回復期に伸びる会社、伸びない会社
前回は経営管理に活用するため、固定費は3つに分類する必要があること、営業所などの部門損益を確定するために行われる共通固定費の配賦基準をよく考えないと、社員のモチベーションの低下につながることを指摘しました。固定費は付加価値を生み出す源泉ですが、この他にも経営に大きな影響を与えます。たとえば固定費は、①販売目標を制約し、②増益率、減益率に大きく影響します。今回は、固定費が与える経営へのインパクトを解説します。固定費のインパクトを理解いただき、事業計画に活かしましょう。
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2014/01/29
部門別の利益管理は“諸刃の剣”/コスト構造の見える化でモチベーションをアップさせよう!
前回は、固定費、変動費の削減の事例を分類して、コスト削減のコツを考えました。これまで何度も指摘したように単なるコスト削減は、ビジネスの縮小につながります。そうならないための良いコストダウンはどういう実現するのかということがポイントでした。今回は、部門別の変動損益計算書と固定費の分類について考えます。新規事業を立ち上げ、そのビジネスを管理・評価する際に、部門別の変動損益計算書が役に立ちます。作成するにあたっては、固定費の分類、共通費固定費の配賦などの問題が発生します。今回はこれらを考えてみましょ...