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日本のITインフラを支えるIIJのクラウド戦略

  2010/06/25 07:00

インターネットイニシアティブ(IIJ)は、日本初の商用プロバイダーであり、ISPの草分けといえる存在だ。IIJでは、ネットワークを通じてITリソースをオンデマンドで提供するサービスを、他社に先駆け2000 年から提供してきたが、今や同様のサービスが、クラウド・コンピューティングとして盛り上がっている。そこでIIJは、時代に合わせてサービスを再編し、新しいクラウドサービス「IIJ GIO」の提供を開始した。IIJならではのクラウド戦略と狙いなどについて、同社 マーケティング本部 GIOマーケティング部 副部長の小川晋平氏に伺った。

日本のインターネットを切り拓いてきたIIJ

 インターネットイニシアティブ(IIJ)は、インターネットの商用化を目的に1992年に設立された、日本で最初のインターネット・サービス・プロバイダーだ。設立翌年の1993 年にIIJ がサービスを提供開始する以前のインターネットは、大学と研究所などの機関が繋がった無償のネットワークだった。1990年頃、米国では、クリントン政権のゴア副大統領が提唱した情報スーパーハイウェイ構想などが出たことで商用プロバイダーが出現し、ネットワークが急速に拡大していた。一方、日本では、商用のインターネットサービスがなく、米国とのインターネットの裾野の差が拡がっていた。その状況を打破し、日本にインターネットを根付かせていくために、日本のインターネットサービスを発足したのがIIJ だ。

株式会社インターネットイニシアティブ
マーケティング本部 GIOマーケティング部 副部長 小川晋平氏

 IIJ は、どこよりも早く一番太い日米回線を引き、国内最大規模のインターネットバックボーンを構築してきた。それを自身のプロバイダー事業で利用するだけでなく、他の通信サービス事業者に貸し出しており、IIJマーケティング本部GIOマーケティング部の小川晋平氏は、「IIJは、ISP のISP といえる位置付けにあります」と語る。そして1996 年IIJ は、データを安定的に流し、インターネットをより発展させるシステム開発を手がけるため、株式会社アイアイジェイテクノロジーを子会社として設立している(2010年4月にIIJ に吸収合併)。

 1990年代後半には、インターネット上でクレジット決済が可能になり、ECサイトが続々と立ち上がるようになる。IIJも数多くのサイト構築に携わったが、実は、そこで用いられるアーキテクチャーはほぼ同一である。ファイアウォール、ロードバランサー、Webサーバー、アプリケーションサーバー、データベースなどが、ほぼ同じ構造で並ぶのだ。そして決済、物流、監視、運用管理に係わる項目も同様だ。つまりECサイト構築は、ほぼ同じ作業の繰り返しということになる。

 そこで、IIJ では、大規模なサーバー、ネットワークといった設備投資を先に行い、必要な構成要素を「部品」として提供する事業「IBPS」(Integration & Business Platform Service)を2000 年に開始した。顧客は用意された「部品」の中から必要なものだけを買い、トラフィックが増えればサーバーなどの台数を増やし、逆に減ればその分を解約する。つまり、臨機応変にITリソースを購入する「IBPS」は、近年盛り上がっているクラウド・コンピューティングの先駆けといえる。

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