Shoeisha Technology Media

EnterpriseZine(エンタープライズジン)

EnterpriseZine(エンタープライズジン)

テーマ別に探す

企業競争力強化のICT利活用を支える富士通のSI

  2011/03/10 07:00

富士通は2007年以来、SIにおける設計、生産、保守、ワークスタイルの革新を進めてきた。現在、SIビジネスの新たな方向性として打ち出しているのが「お客様の企業競争力強化のためのICT利活用」だ。そのために富士通は「クラウドの進展による複雑化への対応」と「既存システムの再構築」を提供し、「ビジネス活動と連動したシステムの全体最適化」を実現する。

クラウド時代に成長する新たなSIビジネス

 富士通の主力事業はSIを含めたITサービスであり、ある調査会社の調べでは、ITサービスの売上が11年連続で国内トップとなっている。一方、クラウドに注目が集まるなかで、「今後SIビジネスは縮小する」という意見もあるようだ。しかし富士通は、クラウドの進展などによりシステム構成要素が複雑化していくかこそ、SIが成長領域になると考えている。

富士通株式会社 システム生産技術本部 
本部長兼 クラウドビジネスサポート本部
本部長代理 柴田 徹氏
富士通株式会社システム生産技術本部 本部長兼 クラウドビジネスサポート本部本部長代理 柴田 徹氏

 ここでSIとは何かを確認しておきたい。一般的な定義では“システムインテグレーション” の略であり、「ハードウェア、ソフトウェアなどを用いてコンピュータシステムを構築し、その運用・保守などを一括して請け負うサービス」とされている。1980年代までの特注型のメインフレーム時代を経て、1990年代からのオープン化の時代に各部門にシステムが構築され、ITが爆発的に普及した。一方、コスト削減のため運用・保守についてはお客様自身が担当するケースが一般化したが、その多くで十分な手当が行われていないのが実情となっている。例えば、OSのアップデートも含め、行うべきメンテナンスが実行されていない、孤立したシステムが多数存在している。

 そこで始まっているのが、クラウドという新しい考え方・システムの利用形態だ。全体ガバナンスとコスト削減を両立しながら、システム構築から運用・保守までの全部を提供することを目指す。それがクラウドの時代だといえるだろう。「クラウドビジネスは主にインフラサービスであり、SIの範囲に含まれない」という見方もある。しかしクラウドへのニーズが高まれば構築、運用へのニーズも拡大する。富士通ではソリューション/ 一般的なSIとインフラサービスを合わせてSIビジネスの範囲と考えており「今後もSIの市場が拡大する」というメッセージを発している。ICTに関するお客様の課題と富士通が提示する解決策

 現在、多くのお客様が抱えているICTに関する一番の課題は、経営、事業部門にギャップがあることだと考えている。経営層の大命題は企業競争力強化であり、そのためにICTを利活用したい。一方IT部門は、複雑化する一方の既存システムへの対応が負担となっており、効率化とコスト削減が優先されている。その結果、経営層や事業部門からの期待になかなか応えることができていない。

 この経営層、事業部門とIT部門のギャップを無くした“ あるべき姿”に向かうためには、そのために必要な人を含めたリソースの、タイムリーかつ効率的なソーシング(調達)を実現しなければならない。ところが、そのすべてをインソースで完結できるお客様はまれであり、そこで我々SI ベンダーがお手伝いできる余地が、大きく浮上してくる。

 では、お客様のソーシングを支えるため、富士通はどのような解決策を提示するのか。それは主に「クラウドの進展による複雑化への対応」「既存システムに対する解決策」「ビジネス活動との連動」の3 点に集約できる。

 まず「複雑化への対応」。システム構成要素の多様化による組み合わせが複雑化しており、その結果、求められる性能を発揮させることが難しいケースも増えている。富士通は、数多くのシステムの構築から運用・保守まで一貫して提供してきた。我々の強みは、利用目的・形態に合わせた製品・サービスを組合わせ、「期待通りに機能するシステム」を提供できることだ。

 複雑化への対応に続くのが「既存システムに対する解決策」になる。富士通自身の超大規模で複雑化していた受発注システムをスリム化するなど、社内の実践で確立した最適化技法を提供している。その最初のステップはSLA(Service Level Agreement)レベルでの業務仕分けで、例えば松竹梅という分け方をしている。松は「これだけは他社と差別化して、確実に運用していきたい」というものだ。一方、梅は「多少パフォーマンスが落ちることがあっても良いからコストを抑え、着実にキャパシティを使いたい」というイメージになる。

 既存システムを多少なりとも成長させるためには、システムの見える化から実施する必要がある。そこから不要になったファイル、使われていないインタフェースなどをそぎ落とす。システムだけでなく、業務に運用を含めた人間系についてもムリ・ムダ・ムラを削減し、「業務効率化」と「競争力強化」のための機能追加を提案する。最終的に目指すのが「お客様のビジネス活動との連動」だ。(次ページへ続く

※この続きは、会員の方のみお読みいただけます(登録無料)。


※この続きは、会員の方のみお読みいただけます(登録無料)。


著者プロフィール

バックナンバー

連載:IT Initiativeスペシャル

もっと読む

All contents copyright © 2007-2019 Shoeisha Co., Ltd. All rights reserved. ver.1.5