ガートナージャパンは、日本においてテクノロジに携わる「テクノロジ人材」について、注目すべき2020年の展望を、4月1日に発表した。
同社は、テクノロジ人材を「自らのアイデアと、知識やスキル、テクノロジを組み合わせ、行動に結び付けることができる人材」と定義。今回の展望では、テクノロジ人材の観点から、今後3年~5年を見据えて重視すべき動向を取り上げている。
そのなかで、日本企業は2023年までに、テクノロジ人材の獲得に苦慮すると説明。テクノロジ人材の将来には、本物のスキルを身に付けるだけでなく、マインドセットやスタイル(「芸風」)をどのように転換し、強化していくかが重要なポイントであるとみている。そのほか、以下のような予測が提示されている。
- 2023年までに、日本企業の60%は、新たなマインドセットの獲得に苦慮する
- 2023年まで、デジタル・ディスラプションへの対応などを前提として、新しいビジネス・アーキテクチャを策定して推進しようとする日本企業の80%は、リーダーシップやスキルを持つ人材の不足を理由に、何もできないままに終わる
- 2023年までに、Amazon Web Servicesなどの本物のクラウドの認定資格を取得するユーザー企業の割合は60%を超え、スキルを持たないベンダーやインテグレーターにとっての脅威となる
- 2023年までに、クラウドやAIといった新しいスキルを身に付けないIT部門の90%は、企業に多大な機会損失をもたらし、社内外でのポジションをさらに低下させる
- 2023年までに、メンバーの説明能力の向上を継続的に進めないIT部門の80%は、デジタル・ビジネスへの取り組みから疎外される
- 2025年までの間、「日本で標準的なスキルを有する」と考えている企業の40%は、インフラストラクチャとオペレーション(I&O)部門のスタッフの高齢化問題に悩まされ続ける